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コラム

公務員から公務員への転職は可能?試験・タイミング・志望動機の書き方

✍️ 白川凌雅

「今の公務員の仕事に限界を感じているが、公務員という働き方自体は続けたい」

そう感じている方が、公務員から別の公務員ポジションへの転職(いわゆる「公務員→公務員」転職)を検討するケースが増えています。

結論:公務員から公務員への転職は可能です。方法は「採用試験の受験(一般枠)」と「経験者採用枠の活用」の2パターンがあり、近年は後者の枠が拡大されているため、30代・40代でも挑戦しやすい環境になっています。

総務省の調査によると、近年の地方自治体の「社会人経験者採用」実施自治体数は年々増加しており、2023年度時点で全国の都道府県・政令市の約80%が何らかの経験者採用を実施しています。

この記事でわかること:

  • 公務員→公務員転職の2つの方法(一般採用・経験者採用)
  • 転職のよくある4つのパターンと特徴
  • 給与・待遇のリセットに関する重要な注意点
  • 面接で問われる「志望動機」の書き方とNG例
  • 経験者採用でアピールすべき公務員ならではの強み

公務員から公務員への転職は可能か

結論から言えば、可能です。ただし方法は大きく2つに分かれます。

① 採用試験を受け直す(一般採用)

多くの場合、転職先の公務員採用試験を受験することになります。新卒と同じ試験を受ける場合もあれば、経験者採用(社会人採用)枠がある場合もあります。

転職パターン 受験が必要な試験
国家公務員→地方公務員 地方自治体の採用試験
地方→別の地方 転職先の自治体の採用試験 or 経験者採用枠
地方→国家 国家公務員採用試験 or 中途採用
特別区→一般市 各市の採用試験

一般採用枠は年齢制限があるため、30代以降は経験者採用枠(次項)が現実的なルートになります。

② 経験者採用・中途採用枠を使う

近年、多くの自治体・国の機関で「社会人経験者採用」「即戦力採用」枠が設けられています。年齢要件が一般採用より緩和されており、職務経験を活かした書類・面接での選考が行われます。

経験者採用枠の特徴

  • 年齢上限が59歳以下など、一般採用より緩い
  • 筆記試験が簡略化または面接重視の傾向
  • 現職での「何ができるか」を評価するため、公務員経験者は有利
  • 採用後の給与に「前職経験の号俸加算」が考慮される場合がある

公務員経験者はこの枠で有利に選考を受けられることが多く、30代・40代でも挑戦しやすいルートです。


公務員→公務員転職のよくある4つのパターン

パターン①:国家→地方(Uターン・地元に帰りたい)

国家公務員として勤務しながら、出身地の都道府県・市町村への転職を希望するケース。地域への愛着・家族の都合・介護などが主な理由です。

このパターンのポイント:国家公務員の経験(政策形成・省庁間調整など)は地方では希少性が高く、経験者採用では高く評価されやすいです。「国の視点から地域を見てきた経験」を志望動機に組み込むと説得力が増します。

パターン②:地方→地方(配偶者の転勤・移住)

勤務地の変更を目的とした転職。配偶者の転勤・介護・希望の地域への移住などが理由のことが多いです。

このパターンのポイント:「なぜその自治体か」の特定性が問われます。単に「住みたいから」では弱く、「〇〇市の〇〇政策に共感し、貢献したい」という形で転職先との接続を作ることが重要です。

パターン③:専門職の異動(教育委員会→学校現場など)

同じ行政組織の中での異動ではなく、より専門性を発揮できる部門・機関に転職するケース。例えば教育委員会職員が学校管理職・教員採用に転じたり、福祉部門職員が社会福祉法人に転じるケースなどがあります。

このパターンのポイント:現職での「行政視点」は転職先での強みになります。「行政と現場の両方を知っている」という立場を活かした貢献をアピールしましょう。

パターン④:民間経験を経て公務員に戻る

一度民間に出た後、再び公務員として働きたいケースです。経験者採用枠で対応される場合が多いです。民間での経験(顧客志向・スピード感・コスト意識)は公務員組織での新しい風として評価されることがあります。


公務員→公務員転職の注意点

注意点①:現職の退職手続きは通常の転職と同様

公務員から公務員への転職でも、現職を正式に退職してから入職する必要があります。採用が決まってから退職日を調整するのが基本です。

最もスムーズなタイミング:

  • 年度末(3月末)退職・4月入職:新年度と合わせた異動が多いため、引き継ぎ・受け入れ体制が整いやすい
  • ただし10月採用・通年採用を実施する自治体も増えているため、採用情報を随時確認する

注意点②:試験・採用選考の日程と現職の調整

採用試験の日程は事前に確認し、有給休暇を使って受験するケースが多いです。在職中に試験を受けることは問題ありませんが、勤務時間への影響や情報管理には注意しましょう。

また、試験日程が重なる場合(複数の自治体を並行受験)は特に注意が必要です。

注意点③:給与・待遇のリセットに注意

公務員の給与は在職年数に応じて昇給しますが、転職先では在職歴がリセットされる場合があります。ただし、前職の経験年数を考慮した「号俸調整」が行われる自治体もあります。

号俸調整の例

  • 前職の在籍期間の一定割合(例:60〜80%)を新しい職場の在職年数として換算
  • 特定のスキル・専門性がある場合は別途加算

転職先の人事担当者に「経験者採用の場合、前職の号俸はどう反映されますか」と確認しましょう。

注意点④:共済組合の切り替え

国家公務員は国家公務員共済組合、地方公務員は地方職員共済組合(または各自治体の共済組合)に加入しています。転職の際は共済組合が切り替わるため、年金の引き継ぎ等について確認が必要です。


面接での志望動機の書き方

公務員→公務員転職で最も問われるのが「なぜ今の職を辞めて、うちに来るのか」です。

採用担当者が気にしていること:

  • 問題があって逃げてきたのか
  • 本当にこの職場・地域に貢献したいのか
  • 長く働いてくれるのか

志望動機のNG例

✕「現在の職場は業務が多く、体力的につらいため」 ✕「国家公務員より地方の方が安定していると思ったので」 ✕「地元に帰りたいだけです」

現職への不満や「消去法」で選んだという印象は、採用担当者に「またすぐ辞めるのでは」と思わせてしまいます。

志望動機のOK例(地元への転職の場合)

「現職では〇〇省の〇〇部門に勤務し、国レベルの政策形成に携わってきました。具体的には〇〇の施策立案を担当し、全国の自治体との連携・調整を通じて政策を推進してきました。

この経験を活かして、自分が育った〇〇市の地域振興により直接貢献したいという思いが年々強くなりました。特に、〇〇省での経験で培った〇〇の知見を、〇〇市の〇〇施策(例:地域活性化・移住促進)に活かせると考えており、強く志望しています。」

志望動機のOK例(専門性を活かしたい場合)

「現職では主に〇〇の行政事務に携わってきましたが、より教育現場に近い立場で子どもたちに直接関わる仕事がしたいという思いが強くなりました。〇〇市教育委員会での〇〇の取り組みに共感し、これまでの行政経験を活かしながら貢献したいと考えています。」

志望動機のポイント

  • 「なぜここか」という特定性を必ず入れる(自治体・施策・取り組みを具体的に)
  • 現職での経験と転職先での貢献を結びつける
  • ネガティブな理由は前面に出さず、前向きな動機を語る

経験者採用枠でアピールすべき強み

公務員経験者として経験者採用に応募する場合、以下の点をアピールしましょう。

① 行政手続き・法令への精通

法令・条例・申請手続きなど、行政ならではの知識は即戦力として高く評価されます。特に別の自治体から転職する場合、「行政経験者」は即戦力として期待されます。

アピール例:「〇〇法・〇〇条例の運用経験があり、入職直後から〇〇業務に貢献できます」

② ステークホルダーとの調整経験

議会対応・上位機関との折衝・住民対応など、複数の関係者を巻き込んだ調整経験は多くの職場で活きます。「利害が対立する関係者間の合意形成」は公務員ならではのスキルです。

アピール例:「〇〇事業の予算折衝において、〇〇部署と〇〇機関の調整を取りまとめ、合意形成した経験があります」

③ 守秘義務・コンプライアンス意識

個人情報の取り扱い・守秘義務への意識は、公務員時代から染みついた強みです。データ管理・情報セキュリティが重視される現代の行政では、この意識は非常に重要です。

④ 幅広い住民対応・クレーム対応の経験

多様な住民・利用者への対応経験は、接客スキルとして評価されます。「感情的なクレームにも冷静に対応した経験」は、住民サービスを担う自治体で高く評価されます。


FAQ:公務員→公務員転職のよくある質問

Q1. 経験者採用枠は何歳まで応募できますか?

自治体によって異なりますが、多くは「59歳以下」などの年齢上限が設けられています。ただし、近年は上限が引き上げられる傾向があります。受験先の自治体・機関の採用要綱を必ず確認しましょう。

Q2. 在職中に採用試験を受けても問題ありませんか?

試験を受けること自体は問題ありません。ただし、勤務時間中の試験受験や、職場での情報管理(転職活動が知られるリスク)には注意が必要です。有給休暇を活用して受験しましょう。

Q3. 内定が決まってから現職に退職を伝える順番は?

内定を確認した後に退職の意思を伝えるのが一般的です。ただし、年度末・年度始めの入職に合わせて調整が必要なため、早めに上司に相談するのが無難です。「〇月末での退職希望」という形で早めに動きましょう。

Q4. 公務員から公務員に転職する場合、退職金はどうなりますか?

現職を退職する時点で退職金が支給されます。ただし勤続年数が短い場合は少額になることもあります。転職先での勤続年数はまた0からカウントされますが、前職の在職年数を通算してくれる制度(通算退職金制度)が適用される場合もあります。

Q5. 公務員→公務員転職は珍しいですか?採用担当者に変な目で見られませんか?

近年は珍しくなくなっています。総務省が促進する「人材の流動化」の一環として、自治体間の人事交流・転籍は増加傾向にあります。明確な志望動機があれば、マイナスに評価される理由はありません。


まとめ:公務員→公務員転職の成功ポイント

項目 ポイント
方法 採用試験受験 or 経験者採用枠(30代以降は後者が現実的)
タイミング 年度末退職・4月入職が最もスムーズ
志望動機 「なぜここか」の特定性+前向きな貢献意欲
アピール 行政手続き・調整経験・守秘義務意識
注意点 給与の号俸調整・在職中の情報管理・共済組合の切り替え

「公務員であり続けたい」という選択は十分に有効なキャリア戦略です。転職先をしっかり研究し、志望動機を丁寧に準備することで、成功の確率を高めましょう。

公務員から民間への転職も検討している方は公務員から転職!成功する人の特徴と準備することも参考にしてください。


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白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。

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