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コラム

インフラエンジニア未経験でも求人に応募できる?転職成功のポイントを徹底解説

✍️ 白川凌雅

「インフラエンジニアに興味があるけど、未経験でも求人に応募できるのかわからない」「どんな勉強をしていれば採用されやすいのか知りたい」——IT業界への転職を考えている方から、こういった声をよく聞きます。

インフラエンジニアはサーバー・ネットワーク・クラウドといったシステムの基盤を支える職種で、慢性的な人手不足が続いています。そのため、未経験者を歓迎する求人は他のIT職種と比べても多いのが実情です。ただし、何も準備せずに応募しても採用には繋がりにくいのも事実です。

この記事でわかることは以下のとおりです。

  • インフラエンジニアの仕事内容と種類
  • 未経験採用が多い理由と求人の実態
  • 未経験から採用されるために必要な準備
  • 押さえておくべき資格・スキル
  • 求人選びで失敗しないチェックポイント

インフラエンジニアとはどんな仕事か

「インフラエンジニア」という言葉は幅広い職種を指しており、一言では説明しにくい面があります。まずは仕事の全体像を把握しましょう。

サーバーエンジニア・ネットワークエンジニアとの関係

インフラエンジニアは大きく以下の専門分野に分かれます。

職種名 主な担当
サーバーエンジニア サーバーの設計・構築・運用管理
ネットワークエンジニア ルーター・スイッチ・回線の設計・構築
クラウドエンジニア AWS・Azure・GCPなどのクラウド基盤
セキュリティエンジニア セキュリティ対策・脆弱性診断・監視
運用・監視オペレーター システムの正常稼働の監視・障害対応

未経験からスタートする場合は、「運用・監視オペレーター」や「インフラエンジニア(運用メイン)」 の求人が入り口になりやすいです。設計・構築よりも運用業務からスタートし、経験を積みながらスキルアップしていくのが一般的なキャリアパスです。

具体的な仕事内容

未経験者が最初に担当することが多い運用・監視の仕事を具体的に見てみましょう。

  • 監視業務:システムの稼働状況をモニタリングし、異常があればアラートに対応する
  • 定期メンテナンス:サーバー・ネットワーク機器のソフトウェア更新・バックアップ
  • 障害対応:障害が発生した際の初動対応・エスカレーション
  • 手順書の整備:作業手順を文書化して誰でも対応できるようにする
  • 問い合わせ対応:社内・顧客からのITに関する質問への一次対応

最初は「決められた手順通りに作業する」ところから始まるため、ITに詳しくなくても丁寧さ・正確さがあれば務まります。

インフラエンジニアのやりがい

インフラエンジニアの仕事の特徴として、「自分が構築・管理したシステムの上でビジネスが動いている」という実感を得やすい点が挙げられます。派手さはありませんが、インフラが止まれば企業の業務が全て止まるという、社会インフラ的な重要性があります。

また、技術の進化が激しいクラウド分野では学び続ける楽しさもあり、スキルを積み上げるほど市場価値が上がっていく職種です。


未経験採用が多い理由と求人の実態

インフラエンジニアの未経験求人がなぜ多いのか、背景を理解しておくと求人選びの判断材料になります。

IT人材不足が深刻化している

経済産業省の試算によれば、2030年には国内で約45万人規模のIT人材が不足するとされています(IT人材需給に関する調査)。特にインフラ系エンジニアは即戦力の確保が難しく、多くの企業が「未経験でも育てる」方針に転換しています。

クラウド化・DX推進の加速により、インフラ構築・運用の需要は今後も増え続ける見通しです。

運用・監視業務は未経験でもマニュアル化しやすい

設計・構築と異なり、運用・監視の仕事は手順書(ランブック)が整備されている企業では、未経験者でも比較的早期に戦力化できます。「手順通りに対応できる几帳面さ」が求められる局面が多く、IT知識よりも「正確さ・誠実さ」が重視されることもあります。

未経験求人の「3つのパターン」

未経験歓迎の求人には以下の3パターンがあります。応募前に見極めておきましょう。

パターン①:研修制度が充実した大手・準大手SIer 入社後に数ヶ月〜1年の研修カリキュラムがあり、基礎から育てる体制が整っています。大手企業が多く、安定性が高い反面、選考倍率も高めです。

パターン②:SES(システムエンジニアリングサービス)企業 顧客先に常駐して作業するスタイルが多く、会社の研修は短め・OJT中心というケースも。案件の当たり外れがあるため、入社後の配属先・業務内容の確認が重要です。

パターン③:自社内インフラを持つ事業会社の情シス(情報システム部) 社内システムの運用・管理を担当するポジション。残業が少なく安定している反面、技術的に幅広い成長機会はSIerより限られる場合があります。


未経験から採用されるために必要な準備

「未経験歓迎」の求人でも、準備なしでは書類選考・面接を通過できません。採用担当者が見ているポイントを踏まえた準備をしましょう。

取得しておくべき資格・資格の優先順位

未経験からインフラエンジニアを目指す場合、以下の資格が評価されやすいです。

資格名 難易度 特徴
ITパスポート ★☆☆ IT基礎知識の証明・入門資格
基本情報技術者試験 ★★☆ 技術的な本気度を示せる・応募時に強い
CompTIA Network+ ★★☆ ネットワーク専門の国際資格
AWS認定(CLF) ★★☆ クラウド入門・AWS転職に有効
CCNA(シスコ) ★★★ ネットワーク専門資格・高評価

転職活動と並行して勉強する場合、まず基本情報技術者試験またはAWS認定クラウドプラクティショナー(CLF) のどちらかを狙うのが実用的です。どちらも3〜6ヶ月の学習で合格できる難易度であり、求人票でも「CCNA or AWS CLF 歓迎」という記載がよく見られます。

独学・スクールの選び方

資格勉強は独学でも十分可能ですが、「体系的に学びたい」「モチベーションが続かない」という方はITスクール・オンライン学習サービスの活用も選択肢です。

独学向けの学習リソースとして、以下が活用されています。

  • Ping-t(ピング-t):CCNA・LinuC対策の定番Webサービス
  • Udemy:AWSや Linux の動画コース(セール時に格安で取得可能)
  • YouTube:「インフラエンジニア 未経験」関連の学習動画が充実

重要なのは「資格の有無」よりも「学ぶ姿勢があることを示す行動」です。たとえ資格取得前でも、勉強中であることを面接で具体的に伝えられれば評価につながります。

志望動機でよく失敗するパターン

未経験者の志望動機で採用担当者が違和感を持つパターンがあります。

NGパターン

  • 「ITは将来性があるから」(業界全体の話であり、インフラを選んだ理由がない)
  • 「安定していそうだから」(消極的な動機と受け取られやすい)
  • 「プログラミングは難しそうだったのでインフラにした」(消去法のイメージ)

OKパターン

  • 「自分の仕事でシステム障害が起きた経験から、裏側を支えるインフラ業務に興味を持った」
  • 「AWSの勉強を始めたところ、クラウドインフラの仕組みが面白くてさらに深掘りしたくなった」
  • 「几帳面に手順を守る作業が得意で、運用・監視の仕事にやりがいを感じられると思った」

自分の経験・性格・きっかけを具体的に組み合わせた志望動機が刺さります。


求人票で確認すべきチェックポイント

未経験向け求人を比較するときに特に重要なポイントをまとめました。

研修体制・OJT内容の具体性

「充実した研修制度」「手厚いサポート」という言葉は多くの求人票に書いてありますが、具体性があるかどうかを確認してください。

チェックポイント:

  • 研修期間が明記されているか(例:「入社後3ヶ月間の集合研修」)
  • 研修内容が具体的か(例:「Linux基礎・ネットワーク基礎・クラウド入門」)
  • OJT担当者・メンター制度があるか
  • 資格取得支援(費用補助・勉強時間の確保)があるか

研修内容が曖昧な求人は、実際の教育体制が整っていない可能性があります。

雇用形態とキャリアパスの確認

SES企業の場合は「客先常駐」が前提になることが多く、常駐先によって業務内容・スキルアップの機会が大きく変わります。

確認すべき点:

  • 自社開発か客先常駐(SES)か
  • 常駐先の選定に本人の希望は反映されるか
  • 未経験者が将来的に設計・構築にステップアップできるキャリアパスがあるか

長期的なキャリアを考えるなら、運用→構築→設計へのステップアップ実績がある会社を選ぶことが重要です。

給与・残業時間の実態

インフラエンジニアの未経験求人の初任給相場は以下のとおりです。

雇用形態 月収目安
正社員(未経験・SES) 20〜25万円
正社員(未経験・自社開発) 22〜28万円
契約社員・派遣 時給1,600〜2,200円

残業時間については「月平均○時間」の記載がある求人を選ぶと実態が把握しやすいです。「残業なし」と書いてあっても実態が違うケースもあるため、口コミサイト等で事前に確認することをおすすめします。


インフラエンジニアとして長く活躍するために

未経験で採用された後、どのようにキャリアを築いていくかの展望も持っておきましょう。

入社後1〜3年で身につけるべきスキル

最初の1〜3年で以下のスキルを習得できると、転職市場での評価が一気に上がります。

  • Linux コマンドの基礎操作:ファイル操作・プロセス管理・ログ確認
  • ネットワーク基礎知識の実践:IPアドレス設計・VLANの概念・障害切り分け
  • クラウドの実務経験:AWS/Azure/GCPのいずれか1つでの構築・運用経験
  • 自動化・スクリプト:ShellスクリプトまたはPythonの基礎

これらのスキルを積み上げていくと、市場価値が高まり年収アップ・転職時の選択肢も広がります。

スペシャリスト vs ゼネラリストの選択

インフラエンジニアとしてのキャリアは大きく2方向あります。

  • スペシャリスト型:セキュリティ・クラウド・ネットワークなど特定分野を深掘りする道
  • ゼネラリスト型:インフラ全般を幅広く把握し、プロジェクト管理・ITコンサルへ進む道

どちらが正解ということはありませんが、入社後3〜5年で自分の得意分野・関心分野が見えてきます。その段階で方向性を決めれば十分です。


よくある質問(FAQ)

Q. 文系出身でもインフラエンジニアになれますか?

A. なれます。インフラエンジニアに必ず理系の学歴・知識が必要というわけではありません。実際、文系出身のインフラエンジニアは多く活躍しています。大切なのは「論理的に手順を追える思考力」と「調べながら問題を解決していく姿勢」です。資格取得・独学の実績があれば文系でも選考を通過できます。

Q. 年齢的に30代後半ですが、未経験でも採用されますか?

A. 求人によります。20代前半と比べると求人の選択肢は絞られますが、30代後半でも未経験採用を行っている企業はあります。重要なのは「なぜ今インフラエンジニアを目指すのか」という明確な理由と、「これまでのビジネス経験をインフラの仕事にどう活かせるか」の説明です。例えばプロジェクト管理経験・顧客対応経験・他業種での技術経験などは評価につながることがあります。

Q. プログラミングができないとインフラエンジニアは難しいですか?

A. 運用・監視の入門ポジションであれば、プログラミングができなくても始められます。ただし、キャリアを積むうえでShellスクリプトやPythonなどの簡単なスクリプト作成ができると業務の幅が広がります。入社後に少しずつ習得していく姿勢があれば問題ありません。

Q. 夜勤・シフト勤務のある求人が多いのはなぜですか?

A. 企業のシステムは24時間365日稼働していることが多く、監視・運用業務は夜間・休日も対応が必要なためです。夜勤・シフト勤務がある求人は夜勤手当がつくため、日勤のみの求人より月収が高くなる傾向があります。「夜勤はNG」という場合は日勤のみの求人に絞って検索するとよいでしょう。


まとめ

  • インフラエンジニアは慢性的な人手不足で、未経験者を歓迎する求人が多い
  • 入口は「運用・監視オペレーター」からのスタートが一般的
  • 基本情報技術者試験またはAWS CLF資格があると書類通過率が上がる
  • 志望動機は「消去法・安定志向」ではなく、具体的な経験・きっかけをベースに作る
  • 求人選びでは「研修の具体性」「SESか自社開発か」「キャリアパスの実績」を必ず確認する
  • 入社後1〜3年でLinux・ネットワーク・クラウドの実務経験を積むと市場価値が上がる

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白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。

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