転職回数が多い人の面接対策|よく聞かれる質問と答え方・業界別の平均回数
「転職回数が多いと面接で不利になるのでは?」
転職を繰り返してきた人が転職活動で最も恐れる質問のひとつが、「転職回数が多いですね。理由を教えてもらえますか?」です。うまく答えられないと選考を落とされるのでは、と不安になる気持ちはよくわかります。
結論から言います。転職回数が多いこと自体は、必ずしも選考で不利になるわけではありません。重要なのは「なぜ転職したのか」の説明の仕方と、「この先また辞めないか」という懸念を払拭できるかどうかです。
この記事では、以下のことをお伝えします。
- 転職回数が「多い」とみなされるのは何回からか
- 業界・職種別の転職回数の平均
- 面接でよく聞かれる転職回数の質問と答え方
- ネガティブな印象を払拭するための準備
- よくある疑問へのQ&A
転職回数が「多い」とみなされるのは何回からか
一般的な目安:30代で3回以上が「多め」の基準
転職回数が「多い」かどうかの基準は、年齢・業界・企業によって異なりますが、一般的な目安として以下が参考になります。
| 年代 | 「多め」とみなされやすい回数 |
|---|---|
| 20代 | 3回以上 |
| 30代 | 4〜5回以上 |
| 40代 | 5〜6回以上 |
20代で3回以上の転職は「採用に慎重になる企業がある」というレベルです。ただし、これは一般論であり、業界・職種・転職の理由によって大きく変わります。
転職回数への見方が「緩い業界」「厳しい業界」
転職回数に比較的寛容な業界・職種
- IT・Web・ゲーム業界
- ベンチャー・スタートアップ
- 外資系企業
- 派遣・フリーランスが多い職種(デザイナー・エンジニアなど)
転職回数に厳しい傾向のある業界・職種
- 大手製造業・メーカー
- 金融機関(銀行・保険・証券)
- 公務員・準公共機関
- 伝統的な老舗企業
自分が応募しようとしている会社がどのタイプかを事前に確認しておくと、対策が立てやすくなります。
業界・職種別の転職回数の平均
厚生労働省の調査(雇用動向調査)によると、日本の労働者の平均転職回数は2〜3回程度とされています(30〜40代時点)。ただし、これは全産業の平均であり、IT・介護・飲食・建設などの人材流動性が高い業界では、平均転職回数が5回以上に達することも珍しくありません。
「転職回数が多い」かどうかは、業界の平均と比較して判断することが重要です。
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面接でよく聞かれる転職回数の質問と答え方
質問①:「転職回数が多いですね。理由を教えてもらえますか?」
この質問への回答で最も重要なのは、各転職に「キャリア上の一貫したストーリー」を作ることです。
NGな答え方
- 「職場の人間関係がよくなかったので」→ 毎回の転職理由が「不満」だと、「また辞めるのでは」という懸念を持たれる
- 「縁があって声をかけてもらったので」→ 主体性が感じられず、また「引っ張られたら辞める人」という印象になる
- 「◯◯がしたくて」を毎回繰り返す→ 各転職がバラバラに見え、一貫性がない
好印象な答え方の型 「これまでの転職はそれぞれ◯◯という目的で行動してきました。最初の転職では△△、次の転職では◆◆の経験を積み、今回の転職では□□を実現したいと考えています。これらの経験が繋がって、現在の私のスキルと視点を形成しています。」
ポイントは「各転職が次のステップへの意図的な選択だった」というストーリーを作ることです。
質問②:「短い期間で辞めている会社がありますね。なぜですか?」
在籍期間が1〜2年未満の転職がある場合、必ず深掘りされます。
短期離職を説明するポイント
- ポジティブな理由を先に語る:「◯◯の経験を積むために入社し、目標を達成したため次のステップへ」という語り方
- 事実を認めつつ学びを語る:「入社前のイメージと実際の業務に差があり、早期に判断しました。その経験から、入社前に◯◯を確認することを学びました」という成長の文脈
- 会社・業界事情に帰因する(事実の場合):「会社の方針変更・部門廃止・経営統合など、自分の判断以外の事情がある場合は正直に伝える」
絶対に避けるべきこと:前の会社・上司・同僚への批判。「あの会社がひどかった」という語り方は、「この人はどこでも同じことになるのでは」という印象を与えます。
質問③:「当社に入社しても、また転職するのではないかと心配しています」
採用担当者の本音を直接聞かれた形の質問です。これへの答え方が転職回数の多い人にとって最も重要です。
答え方のポイント
- 懸念を真摯に受け止める:「そのようにお感じになるのは理解できます」と共感を示す
- 今回の転職でなぜ御社なのかを具体的に語る:「今回の転職先として御社を選んだ理由は◯◯であり、それは他社にはない要素です」
- 長く働くビジョンを語る:「御社で◯◯のキャリアを積み、△年後には◆◆を担いたいと考えており、長期的な視点で入社を考えています」
転職回数が多い人が面接前に準備すべきこと
①「転職のストーリー」を時系列で整理する
面接前に、これまでの各転職を時系列で整理し、「一貫したストーリー」として語れるように準備しましょう。
整理の例
- 1社目(◯◯会社、2年):社会人としての基礎と◯◯の知識を習得
- 2社目(△△会社、1年半):◯◯のスキルを専門的に深めたかった。チームのリーダーとして◆◆を経験
- 3社目(◆◆会社、2年):より規模の大きな環境で◯◯に挑戦。結果として◆◆の実績を出した
- 今回の転職:これまでの◯◯の経験を活かし、□□を実現したい
バラバラに見える経歴も、「つながり」を作ることで「能動的なキャリア設計」として語れます。
②「また辞めないか」への答えを準備する
転職回数が多い人に対して、採用担当者が最も知りたいのは「うちに入っても長く働いてくれるか」です。
「御社で実現したいこと」「御社でしか得られない経験や環境」「3〜5年後のキャリアビジョン」をセットで語れるように準備しておきましょう。「また良い会社があれば転職するかもしれない」という姿勢は絶対に見せないこと。
③職務経歴書での転職回数の見せ方
職務経歴書は、各社での実績を「成果」として具体的に記載することで、「転職回数の多さ」よりも「各社での貢献」に目を向けさせることができます。
「◯◯社(在職:2年)→ 主な実績:売上◯◯%向上、□□プロジェクトのリーダーを担当」という形で、短期でも成果が見えるように書きましょう。在職期間の短さより「何をやったか・何を達成したか」が目立つ書き方が有効です。
FAQ
Q. 転職回数が多くても内定をもらえますか?
A. もらえます。実際、転職回数が5回以上あっても内定を取っている人は多くいます。採用担当者が見ているのは「転職回数」という数字より、「なぜ転職したのか」という理由と「今後また辞めるリスクが高いか」という判断です。各転職に明確な理由があり、今回の転職先で長く働くビジョンを語れれば、転職回数の多さはそこまでのハンディにはなりません。
Q. 履歴書に転職回数を多く見せない方法はありますか?
A. 在籍期間が短い会社を省くことは基本的に推奨されません(経歴詐称になるリスクがある)。ただし、アルバイト・業務委託・派遣などの形態の場合は記載の仕方が変わります。転職エージェントに相談し、経歴の見せ方についてアドバイスをもらうことをおすすめします。
Q. 転職回数が多い理由として「会社都合」を使えますか?
A. 会社の倒産・部門廃止・契約終了など、事実として会社都合の退職がある場合は、正直に伝えることをおすすめします。採用担当者も事情を理解でき、その退職は転職回数のマイナス評価の対象になりにくいです。事実でないのに「会社都合」と言うことは経歴詐称にあたるため、絶対に避けてください。
Q. 転職回数が多い場合、転職エージェントに相談すべきですか?
A. ぜひ相談してください。エージェントは転職回数が多い人のサポートに慣れており、「この経歴でどう見せるか」「どんな会社に応募すべきか」「面接での答え方」についてアドバイスをもらえます。転職回数が多いほど、一人で活動するよりエージェントを活用した方が内定率が上がりやすいです。
まとめ
- 転職回数が「多い」の目安は20代で3回以上、30代で4〜5回以上(業界によって差がある)
- IT・ベンチャー・外資は転職回数への見方が緩く、大手製造業・金融は厳しい傾向
- 面接で最も重要なのは「各転職に一貫したストーリーがあるか」と「また辞めないか」への回答
- 短期離職がある場合はポジティブな理由を先に語り、成長の文脈にする
- 職務経歴書は在職期間より「各社での成果」を前面に出す書き方が有効
- 転職回数が多いほど、エージェントを活用した面接対策が内定率に直結する
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この記事の監修・執筆
白川凌雅
新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。
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