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コラム

ドライバーへの転職は未経験でも可能?年収・免許・仕事内容を徹底解説

✍️ 白川凌雅

「ドライバーに転職したいけれど、未経験でも採用してもらえるのか」「どんな免許が必要で、いくらかかるのか」と疑問を持っている方は多いのではないでしょうか。ドライバー職は現在、日本全国で深刻な人材不足が続いており、未経験者でも積極採用している企業が増えています。

しかし、一口に「ドライバー」といっても、トラックドライバー・タクシードライバー・バス運転手・軽貨物ドライバーなど種類は多岐にわたります。必要な免許・年収・勤務条件が大きく異なるため、転職する前にしっかり種類を理解しておくことが後悔しない転職の鍵です。

この記事では、以下のことがわかります。

  • ドライバー転職の市場実態(求人数・年収相場・人手不足の状況)
  • ドライバー4種類の比較表(年収・免許・勤務形態・向いている人)
  • 必要な免許の種類と取得費用・期間の具体的な数値
  • 未経験からドライバーに転職する具体的ステップ
  • ドライバー転職で失敗しないための注意点

ドライバー転職の実態(求人数・年収相場・不足状況)

ドライバー職への転職を考えるにあたって、まず市場全体の状況を理解しておきましょう。「本当に転職できるのか」「どれくらい稼げるのか」という疑問に、具体的なデータで答えます。

ドライバー不足の現状

日本のドライバー不足は深刻で、国土交通省のデータによると物流業界のドライバー不足は慢性化しています。2024年問題(時間外労働規制の施行)により、物流業界では一人当たりの労働時間制限が強まったことで、これまで以上に多くのドライバーが必要になっています。

この影響で「未経験者歓迎・免許取得支援あり」という求人が増加しており、業界未経験者にとっては追い風の状況が続いています。有効求人倍率は職種によって異なりますが、特に中型・大型トラックドライバーや路線バス運転手では2〜3倍程度の高水準が続いています。

ドライバーの年収相場

ドライバーの年収は職種・経験・勤務地によって幅がありますが、全体的な目安は以下の通りです。

職種 未経験初年度の目安年収 経験3〜5年後の目安年収
軽貨物ドライバー(個人事業) 200〜400万円 300〜600万円
宅配・物流ドライバー(会社員) 280〜360万円 350〜500万円
タクシードライバー 250〜350万円 350〜550万円
中型トラックドライバー 300〜400万円 400〜600万円
大型トラックドライバー 320〜450万円 450〜700万円
バス運転手(路線バス) 300〜380万円 400〜600万円
バス運転手(観光バス) 280〜380万円 380〜600万円

残業・深夜手当・距離に応じた手当がある職場では、実際の手取りがこれより高くなるケースも多いです。

ドライバー転職が人気の理由

ドライバー職が転職先として人気の理由は、業界の人手不足により「未経験でも採用されやすい」点に加え、以下のような特徴があります。

  • 一人作業が多く、人間関係のストレスが少ない
  • 外を走り回るため、デスクワークが苦手な人に合いやすい
  • 体を動かしながら働ける
  • シフト制が多く、生活リズムに合わせやすい職場もある

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ドライバーの種類別比較(トラック/タクシー/バス/軽貨物)

ドライバー職は大きく4種類に分けられます。それぞれの仕事内容・年収・勤務形態・必要な免許・向いている人の特徴を比較表で整理します。

4種類のドライバー徹底比較

比較項目 軽貨物ドライバー トラックドライバー タクシードライバー バス運転手
主な仕事 小荷物の配達 貨物の輸送 旅客輸送 旅客輸送
必要な免許 普通免許(AT可) 中型・大型免許 普通免許+二種免許 大型免許+二種免許
初年度年収目安 200〜400万円 300〜450万円 250〜350万円 300〜380万円
雇用形態 個人事業主が多い 会社員が多い 会社員・個人事業主 会社員
勤務時間 自由度高め 長距離は不規則 歩合制により変動 シフト制
向いている人 自分のペースで働きたい人 一人で長距離を走りたい人 会話が好きな人 安定を求める人

軽貨物ドライバー

軽貨物ドライバーは、軽自動車を使って小荷物を配達する仕事です。宅配便の「ラスト1マイル」を担う役割で、近年のEC市場拡大により需要が急増しています。

特徴

  • 普通自動車免許(AT限定可)があれば即日スタート可能
  • 個人事業主として働くケースが多く、「業務委託」形式が主流
  • 収入は配達件数に比例するため、頑張るほど稼げる反面、安定しにくい
  • 車両は自分で用意する必要がある場合が多い(月3〜5万円のリース費用が一般的)

こんな人に向いている

  • 人と話すよりも黙々と作業したい人
  • 自分でスケジュールを管理したい人
  • すぐにドライバーとして働き始めたい人

トラックドライバー(中型・大型)

トラックドライバーは、貨物を長距離・短距離で輸送する仕事です。物流の根幹を担う職種で、中型・大型免許が必要ですが、企業が免許取得費用を補助するケースも増えています。

特徴

  • 中型免許:車両総重量7.5〜11t、未取得の場合は費用20〜30万円・3〜4週間で取得可能
  • 大型免許:車両総重量11t以上、未取得の場合は費用25〜40万円・3〜5週間で取得可能
  • 長距離輸送は2〜3日かけて走るケースもあり、不規則な生活になりやすい
  • 短距離ルート配送は日帰りで比較的安定した生活が送れる

こんな人に向いている

  • 長時間の一人ドライブが苦にならない人
  • 一人の時間を大切にしたい人
  • 体力があり、荷役作業が苦にならない人

タクシードライバー

タクシードライバーは旅客を目的地まで輸送する仕事です。普通免許に加えて「二種免許(第二種運転免許)」が必要ですが、多くのタクシー会社が入社後に取得費用を負担します。

特徴

  • 二種免許の取得費用:約15〜25万円(会社負担のケースが多い)・取得期間:約3〜4週間
  • 歩合制を採用している会社が多く、売上の40〜60%が給与になるケースが一般的
  • 昼勤・夜勤・隔日勤務など、働き方の自由度が比較的高い
  • 会話力・接客力が求められる職種

こんな人に向いている

  • 会話・雑談が得意な人
  • 成果に応じた収入を得たい人
  • 夜型の生活が得意な人

バス運転手

バス運転手は路線バス・高速バス・観光バスなど、多数の乗客を輸送する仕事です。大型免許と二種免許の両方が必要で、取得ハードルは高めですが、公共性の高い仕事として安定した雇用が期待できます。

特徴

  • 大型二種免許の取得費用:約35〜50万円・取得期間:約4〜8週間
  • 路線バスは公共交通機関のため比較的安定した勤務形態
  • 観光バスは繁閑の差が大きく、季節による収入変動がある
  • バス会社によっては入社後に費用を負担し、免許取得をサポートする制度あり

こんな人に向いている

  • 安定した公共性の高い仕事がしたい人
  • 大型車両の運転に興味がある人
  • チームでの連携を大切にしたい人

必要な免許・資格と取得にかかる費用・期間

ドライバー職に転職するにあたって最大の関心事が「免許取得費用とその期間」です。ここでは種類別に具体的な数値を示します。

免許の種類別・取得費用と期間の目安

免許の種類 取得費用の目安 取得期間の目安 受験資格
普通免許(AT限定) 25〜35万円 2〜3ヶ月(合宿は約2週間) 18歳以上
中型免許 20〜30万円 3〜4週間(教習所) 20歳以上・普通免許取得2年以上
大型免許 25〜40万円 3〜5週間(教習所) 21歳以上・普通免許取得3年以上
二種免許(普通) 15〜25万円 3〜4週間(教習所) 21歳以上・普通免許取得3年以上
大型二種免許 35〜50万円 4〜8週間(教習所) 21歳以上・普通免許取得3年以上

※費用は教習所・地域・保有免許によって異なります。合宿免許は通学より費用が安くなるケースもあります。

企業の免許取得支援制度を活用する

免許取得費用が高額に感じる場合でも、多くのドライバー企業が「入社後の免許取得費用を全額・一部負担する」制度を設けています。

  • タクシー会社:二種免許取得費用の全額負担が多い
  • トラック会社:中型・大型免許の取得費用を全額または一部負担する会社が増加中
  • バス会社:大型二種免許の費用負担+教習期間中の給与保証をする会社もある

転職先を選ぶ際に「免許取得支援制度の有無」を確認することで、初期費用をほぼかけずにドライバーへの転職が実現できます。

その他に役立つ資格

以下の資格は必須ではありませんが、持っていると転職に有利になったり、収入アップにつながることがあります。

  • フォークリフト運転技能者:トラックドライバーが荷役作業も担う職場で重宝される
  • 危険物取扱者:タンクローリードライバーなど特定の車種で必要
  • けん引免許:大型トレーラーを運転する際に必要

未経験からドライバーに転職する具体的ステップ

未経験からドライバーに転職する場合の流れを、ステップごとに解説します。

ステップ1:どの種類のドライバーになりたいかを決める

まず、上記の比較表を参考に「自分がどの種類のドライバーになりたいか」を明確にします。「手軽に始めたい→軽貨物」「長距離運転が好き→大型トラック」「会話が好き→タクシー」「安定志向→路線バス」という軸で絞り込むのが最初のステップです。

ステップ2:必要な免許を確認・取得計画を立てる

目指す職種が決まったら、現在の保有免許と必要な免許のギャップを確認します。

  • 軽貨物ドライバー:普通免許があればOK→すぐに転職活動開始可能
  • タクシードライバー:二種免許が必要→会社の支援制度を活用して入社後取得
  • トラックドライバー:中型・大型免許が必要→入社前に取得 or 会社の支援で入社後取得
  • バスドライバー:大型二種が必要→ほぼ確実に会社の支援で入社後取得

ステップ3:求人を探す

ドライバー専門の求人サービス(ドライバーズワーク・ジョブコンなど)と、大手転職サービス(リクナビNEXT・doda等)を併用することで、幅広い求人にアクセスできます。

求人選びで確認すべき5つのポイント:

  1. 免許取得支援制度の有無と内容(全額負担か一部負担か)
  2. 研修期間の長さと内容(同乗研修・ルート研修など)
  3. 勤務時間・シフトの実態(実際の残業時間)
  4. 初年度の年収モデル(固定給・歩合の内訳)
  5. 社会保険・福利厚生の充実度(特に個人事業主形態の場合は注意が必要)

ステップ4:面接に臨む

ドライバー職の面接では、以下のポイントが確認されることが多いです。

  • 運転の経験・好き嫌い(趣味でドライブをするかなど)
  • 健康状態・体力への自信
  • 時間管理・スケジュール管理への意識
  • 前職での責任感・誠実さを示すエピソード

「未経験ですが、〇〇の理由でドライバーになりたいと考えています。普通免許は保有しており、必要な免許は入社後に取得する意欲があります」という姿勢を明確に伝えることが重要です。

ステップ5:入社後の慣れ期間を大切にする

入社後は最初の1〜3ヶ月が最もつらい時期です。ルートを覚える・大型車両の感覚をつかむ・業務の流れを把握するなど、慣れるまでに時間がかかります。この時期に「思っていたのと違う」と感じても、3ヶ月は続けてみることをおすすめします。


ドライバー転職で失敗しないための注意点

ドライバー職への転職で多くの人が後悔するポイントを事前に把握し、失敗を回避するための対策を紹介します。

注意点1:勤務時間の実態を確認する

求人票に記載された勤務時間と実際の勤務時間が異なるケースがあります。特に長距離トラックや夜間ルートでは、実際の拘束時間が14〜16時間に及ぶことも珍しくありません。

対策:面接時に「1日の実際の勤務フロー」を詳しく確認する。「ドライバーの平均残業時間は月何時間ですか?」と直接聞くことが重要です。

注意点2:軽貨物の「個人事業主」リスクを理解する

軽貨物ドライバーとして個人事業主で働く場合、社会保険・雇用保険が自己負担になります。また、車両維持費(燃料費・車検・保険・リース費用)も自己負担のため、実際の手取りは見かけの収入より大幅に減ることがあります。

対策:軽貨物ドライバーとして働く前に、月間の経費概算(燃料費・車両維持費・通信費など)を計算し、手取りの実額を試算しておく。経費を差し引いた「実質的な月収」が生活費をカバーできるかを確認する。

注意点3:腰痛・体への負担を軽視しない

ドライバー職は長時間同じ姿勢での運転が多いため、腰痛・肩こりなど身体への負担が大きい職種です。特にトラックドライバーで荷役作業も担う職場では、腰への負担が慢性的になりやすいです。

対策:ドライバーへの転職を検討する前に、整形外科でのチェックをしておくことをおすすめします。腰・膝に既往症がある方は、医療機関への相談も選択肢のひとつです。

注意点4:ブラック運送会社に入ってしまうリスク

一部の運送会社では、長時間労働・給与未払い・パワハラが横行しているケースがあります。特に小規模な運送会社では労務管理が不十分なケースも見られます。

対策:Gマーク(安全性優良事業所)を取得している運送会社を優先的に選ぶ。また、口コミサイト(OpenWork等)での評判確認や、転職エージェントからの内部情報収集も有効です。

注意点5:二種免許の研修期間の収入減を見込んでおく

タクシー・バスへの転職で二種免許を入社後に取得する場合、研修期間中は通常の売上が立たないため、収入が下がることがあります。会社によって「研修期間中の給与保証」制度の有無が異なります。

対策:面接時に「研修期間中の給与はどうなりますか?」を必ず確認する。最低でも3ヶ月分の生活費を手元に確保してから転職活動を始めることで、焦りなく研修に集中できます。


よくある質問(FAQ)

Q. 普通免許しか持っていませんが、ドライバーに転職できますか? A. 軽貨物ドライバーであれば普通免許(AT限定可)だけで始められます。タクシー・トラック・バスの場合は追加の免許が必要ですが、多くの会社が入社後の免許取得を支援しています。「まず働きながら免許を取りたい」という相談は、ほとんどの会社が受け入れています。

Q. 女性でもドライバーに転職できますか? A. 可能です。特に軽貨物ドライバー・タクシードライバーでは女性ドライバーの需要が高まっており、「女性専用タクシー」などのサービスを展開する会社も増えています。体力的な不安がある方は、荷役作業が少ない職種(タクシー・路線バスなど)を選ぶと良いでしょう。

Q. ドライバーに転職するのに向いていない人はいますか? A. 長時間同じ姿勢でいることが苦手な方・一人での作業が苦手な方・時間を守ることが苦手な方は、慣れるまでに時間がかかることがあります。ただし、慣れれば適応できるケースも多いため、「向いていないから無理」と決めつける必要はありません。

Q. ドライバーの仕事は年齢に制限はありますか? A. 年齢制限は会社・職種によって異なります。一般的に未経験採用では35〜45歳を上限に設定している会社が多いですが、50代での採用実績もあります。タクシー・路線バスは比較的年齢上限が緩いケースがあります。

Q. 転職してから後悔しないためにできることはありますか? A. 「1日の仕事の流れ」「実際の勤務時間」「先輩ドライバーへのインタビュー機会」を事前に確認することが最も効果的です。職場見学を申し込んで実際の雰囲気を体感することも大切です。

Q. ドライバー専門の転職エージェントはありますか? A. あります。ドライバー専門の転職サービス(ドライバーズワーク・ジョブコンなど)を活用すると、ドライバー求人に特化した情報収集が可能です。大手転職エージェントでも、物流・運輸業界に詳しいキャリアアドバイザーが対応できる場合があります。


まとめ

  • ドライバー不足は深刻で、未経験者でも積極採用している企業が多い。求人数・求人倍率ともに高水準が続いている
  • ドライバー職は「軽貨物・トラック・タクシー・バス」の4種類に大別でき、必要な免許・年収・向いている人の特徴がそれぞれ異なる
  • 軽貨物ドライバーは普通免許だけで始められ、タクシー・トラック・バスは追加免許が必要だが、入社後に会社が費用負担してくれるケースが多い
  • 免許取得費用の目安:中型免許20〜30万円、大型免許25〜40万円、二種免許15〜25万円、大型二種35〜50万円(期間:3〜8週間)
  • 転職先選びでは「免許取得支援制度」「研修内容」「実際の勤務時間」「初年度年収モデル」を必ず確認する
  • 軽貨物の個人事業主形態では経費(燃料費・車両維持費)を差し引いた実質手取りを事前に試算することが重要

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この記事の監修・執筆

白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。

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