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コラム

転職面接で希望年収を聞かれたら?適切な答え方と相場の調べ方

✍️ 白川凌雅

「希望年収を教えてください」——転職面接でこの質問が来たとき、どう答えていいか迷う方は非常に多いです。

低すぎると損をする、高すぎると落ちるかもしれない——そのジレンマは多くの転職者が感じるものです。しかし、正しい相場感と答え方を知ることで、この質問を有利に活用できます。

この記事では、希望年収の答え方・相場の調べ方・交渉のコツを詳しく解説します。

この記事でわかること:

  • 面接で希望年収を聞かれる理由
  • 適切な希望年収の答え方と伝え方
  • 転職の年収相場の調べ方
  • 希望年収を高く言うことのリスクとメリット
  • 年収交渉のタイミングと進め方

面接で希望年収を聞かれる理由

企業は「予算範囲内かどうか」を確認している

企業が希望年収を聞く最大の目的は「採用予算内の金額を希望しているかどうか」の確認です。希望年収が会社の想定レンジから大きく外れている場合、内定後の条件調整が難しくなります。

候補者の「自己評価・市場感覚」もチェックしている

希望年収は、候補者が自分のスキル・経験をどう評価しているかを示す指標でもあります。「市場相場に合った適切な水準を把握しているか」も暗に確認されています。


希望年収の相場を調べる方法

①転職サイトの求人票で確認する

転職サイト(Indeed・リクナビNEXT・doda・マイナビ転職など)で「自分の職種・経験年数・地域」に近い求人の年収レンジを確認しましょう。複数の求人を見比べることで、市場相場の感覚がつかめます。

②転職エージェントに直接聞く

転職エージェントは多くの企業の採用データを持っており、「あなたの経験・スキルで市場の年収レンジはどのくらいか」を教えてもらえます。エージェントに相談することで、より具体的な相場感を把握できます。

③年収診断ツールを使う

各転職サイトが提供している年収診断ツールを使うと、職種・業界・経験年数に基づいた年収相場の目安が確認できます。

④厚生労働省・民間調査の賃金データを参照する

厚生労働省が公開している「賃金構造基本統計調査」や、転職サービスが公開している「職種別平均年収データ」も参考になります。


希望年収の答え方:3つのパターン

パターン1:現職の年収を基準に「〜円以上を希望します」と伝える

最もシンプルで一般的な答え方です。

例:「現在の年収は〇〇万円です。転職にあたり、現状維持〜〇〇万円程度を希望しております。ただし、御社の評価制度や実績に応じて柔軟に考えております。」

ポイント:

  • 現職年収を正直に伝える(スキルの根拠になる)
  • 「ただし柔軟に考えております」と添えることで、余地を持たせる

パターン2:レンジで答える(〜〜円〜〜円)

「〇〇万円〜〇〇万円」という幅を持たせた答え方は、企業の予算に合わせやすくなります。

例:「市場相場を調べたところ、〇〇万円〜〇〇万円程度が相場と認識しています。この範囲でご検討いただければ幸いです。」

ポイント:

  • 相場に基づいた合理的な数字を示す
  • 下限を低く設定しすぎないよう注意

パターン3:「御社の制度に従います」と伝える

転職エージェント経由で求人に応募しており、給与レンジがある程度わかっている場合に使えます。

例:「御社の給与制度・評価制度を踏まえてご提示いただければ、基本的にお任せしたいと考えております。」

ポイント:

  • 「どんな金額でも良い」という印象を与えないよう、その後に「できれば〇〇万円前後を希望しています」と添えると良い

希望年収を高く言うことのリスクとメリット

メリット:交渉余地を作れる

希望年収を少し高めに伝えておくことで、内定後の年収交渉でのスタート地点を高くできます。「最初から相場下限を言ってしまうと下がる余地しかない」ため、交渉を前提とした場合はやや高めに提示することが有利になるケースがあります。

リスク:予算オーバーで選考から外れる可能性

一方で、会社の採用予算を大幅に超えた希望年収を伝えてしまうと、「予算が合わない」として選考から外れるリスクがあります。

目安:現職年収の20%増以内が交渉しやすいラインとされています。

例えば現職年収400万円の場合、480万円程度までが一般的に交渉しやすい範囲です。これを超える希望は、明確な根拠(スキル・資格・実績)を用意しておく必要があります。


年収交渉のタイミングと進め方

最適なタイミングは「内定後」

年収交渉は、選考中ではなく「内定後」に行うのがベストです。選考中の段階から年収にこだわりすぎると、「お金のためだけに転職しようとしている」という印象を与えかねません。

内定後の年収交渉の進め方

ステップ1:内定条件の書面を確認する 口頭ではなく、必ず書面(内定通知書・雇用条件通知書)で年収・各種手当・ボーナスの条件を確認しましょう。

ステップ2:現職との比較を整理する 基本給・賞与・各種手当・残業代・福利厚生を含めた「年間総支給額」で比較しましょう。額面だけで比較すると損をすることがあります。

ステップ3:交渉する場合は根拠を示す 「現職では〇〇万円いただいていたこと」「業界相場が〇〇万円程度であること」「保有スキル・資格・実績」を根拠として具体的に伝えましょう。

交渉例:「内定をいただき、大変嬉しく思っております。条件について一点ご相談があるのですが、現職の年収が〇〇万円であることと、〇〇の経験・実績を踏まえ、〇〇万円程度でご検討いただくことは可能でしょうか?」


年収に関するよくある疑問【FAQ】

希望年収を聞かれたとき「現職の年収」を正直に言うべきですか?

基本的には正直に伝えることをおすすめします。後で源泉徴収票や給与明細の確認を求められることがあるため、虚偽の年収を伝えることは信頼を損ないます。ただし、前職年収が低い場合でも「今後のキャリアを考えて〇〇万円を希望しています」と希望を伝えることは問題ありません。

転職エージェントに希望年収の交渉を任せられますか?

はい。転職エージェントは企業との年収交渉を代行してくれるため、候補者が直接交渉するより好条件を引き出しやすいケースがあります。年収交渉が苦手な方はエージェントの活用が有効です。詳しくは転職エージェントの年収交渉を参照してください。

転職で年収が下がるのは避けられますか?

転職の目的によります。未経験職種へのチャレンジやワークライフバランスの改善を目的とする転職では、年収が一時的に下がるケースもあります。長期的なキャリアプランを考えた上で判断することが重要です。


まとめ

  • 面接での希望年収は「現職年収をベースに相場を調べた上で、やや高め〜現状維持」が基本
  • 相場はエージェント・転職サイトの求人票・年収診断ツールで確認する
  • 「柔軟に対応可能です」という一言を添えることで、交渉の余地を残す
  • 年収交渉の最適タイミングは「内定後」。根拠を示しながら行う
  • 額面だけでなく「年間総支給額」で現職と比較することが重要

希望年収の答え方を準備しておくことで、転職活動を有利に進められます。相場感を把握した上で自信を持って交渉しましょう。


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白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。