転職で卒業証明書が必要なケースと取得方法|提出期限・発行日数の目安まとめ
転職活動が進み、内定が出てほっとした矢先に「卒業証明書の提出をお願いします」と連絡が来て、慌てた経験はないでしょうか。卒業証明書は学校の窓口に行けばすぐもらえると思っていたら、意外と日数がかかって提出期限に間に合わなかった——そんなトラブルが少なくありません。
転職時に求められる書類は雇用契約書や源泉徴収票など複数ありますが、卒業証明書は「必要なときだけ必要になる書類」のため、準備のタイミングが読みにくいのが特徴です。特に最終学歴の学校が遠方だったり、海外の大学だったりすると取得に数週間かかることもあります。
この記事でわかること:
- 転職で卒業証明書が求められる具体的な場面と理由
- 学歴確認と卒業証明書の違い
- 大学窓口・郵送・Web申請の3つの取得方法の比較
- 発行にかかる日数・費用の目安とタイムライン
- 提出が間に合わないときの対処法とFAQ
転職で卒業証明書が求められる場面
入社手続き時の提出を求める企業がある
転職先から卒業証明書の提出を求められる最も多いタイミングは、内定後の入社手続き時です。採用基準として特定の学歴(大卒以上など)を設定している企業、または給与・等級を学歴によって決定する給与体系を持つ企業では、学歴の事実確認として卒業証明書の提出を求めることがあります。
企業によっては入社前の書類提出として求めるケースと、入社後数週間以内に提出を求めるケースがあります。内定通知書や入社手続き書類を受け取ったら、必要書類のリストを早めに確認することが重要です。
特定の業種・職種で必須になりやすい
卒業証明書の提出が必要になりやすい業種・職種は以下の通りです。
- 金融機関(銀行・証券・保険):コンプライアンス上の管理規定から学歴証明を求めるケースが多い
- 医療・福祉職:看護師・社会福祉士など国家資格取得に関連した学歴の確認
- 教育機関・公的機関への転職:採用条件として学歴が定められている場合
- 外資系企業:バックグラウンドチェック(身元調査)の一環として求められることがある
- 技術系職種(建築・土木など):資格の受験要件に関連した学歴確認
すべての企業で提出が必要なわけではなく、求人票・採用通知で事前確認するのが最善です。
バックグラウンドチェックの一環として
近年、外資系企業や一部の日系企業では採用時にバックグラウンドチェック(身元調査)を行うケースが増えています。この調査では職歴・学歴・資格の正確性が確認されるため、卒業証明書や成績証明書の提出が求められることがあります。バックグラウンドチェックを実施する旨は内定通知や採用プロセスの中で案内されることが通常です。
学歴確認と卒業証明書の違い
学歴確認とは
「学歴確認」という言葉は広い意味を持ちます。企業が履歴書に記載された学歴の内容(学校名・卒業年度・学部など)が正しいかどうかを確認する行為全般を指します。書面での確認のほか、直接問い合わせ、バックグラウンドチェック会社への外部委託など方法はさまざまです。
卒業証明書の役割
卒業証明書は「その学校を卒業した事実を学校が公式に証明した書類」です。日本語では「卒業証明書」、英語では「Certificate of Graduation(または Diploma)」と呼ばれます。履歴書に記載した学歴の正確性を客観的に証明するための公式文書として機能します。
成績証明書・在籍証明書との違い
混同しやすい書類として、成績証明書(成績・単位の内容を証明)と在籍証明書(在学していた事実を証明)があります。転職では卒業証明書のみを求めるケースが多いですが、企業によっては成績証明書も求めることがあります。内定先の要求書類を正確に確認してから申請しましょう。
| 書類 | 証明する内容 | 転職時の利用頻度 |
|---|---|---|
| 卒業証明書 | 卒業した事実 | 高い |
| 成績証明書 | 取得した単位・成績 | やや低い |
| 在籍証明書 | 在学していた事実 | 低い(在学中に必要) |
| 学位記(ディプロマ) | 学位授与の証明 | 原本は提出不可。コピーで対応する場合もある |
取得方法(大学窓口/郵送/オンライン)
3つの取得方法の比較表
| 取得方法 | 日数の目安 | 費用の目安 | メリット | デメリット |
|---|---|---|---|---|
| 大学窓口(直接) | 即日〜3営業日 | 200〜500円 | 最も早い。不備があっても当日対応できる | 窓口まで足を運ぶ必要がある |
| 郵送申請 | 1〜2週間 | 書類の発行費用+郵送費(往復) | 遠方でも申請できる | 時間がかかる。書類の不備で再送が必要になることも |
| Web申請(オンライン) | 数日〜1週間 | 大学・サービスにより異なる(発行費用+手数料) | 24時間いつでも申請できる | 対応していない大学もある |
大学窓口での取得方法
大学の学務課・教務課・証明書発行窓口に直接出向いて申請する方法です。
必要なもの(例):
- 本人確認書類(運転免許証・マイナンバーカードなど)
- 申請書(窓口で記入する場合が多い)
- 発行手数料(現金またはコンビニ払い等)
- 学生証(卒業後は不要の場合も多い)
窓口時間は平日の9時〜17時が一般的で、土日・祝日・大学の長期休暇期間は閉鎖されることがあります。窓口に行く前に大学の公式サイトで開庁時間を確認してから訪問しましょう。即日発行できるケースが多いですが、繁忙期(3〜4月・9〜10月)は数日かかることもあります。
郵送での取得方法
遠方に住んでいる場合や転居後に取得する必要がある場合に便利です。
郵送申請の手順(一般的な流れ):
- 大学の公式サイトで郵送申請の手順を確認する
- 申請書をダウンロードして記入する(大学により書式が異なる)
- 本人確認書類のコピー・返信用封筒(切手貼付・住所記入)・手数料(定額小為替など)を同封して送付する
- 大学から発行された証明書が自宅に届く
返信用封筒は「速達」指定にすると到着が早まります。また、定額小為替は郵便局で購入できます(購入手数料が別途かかります)。
Web申請(オンライン)での取得方法
近年、多くの大学でWeb申請に対応するようになっています。代表的なサービスとして「キャリタスUC」(旧 コレカラナビ)などが利用されています。
Web申請の流れ(例):
- 大学の証明書発行ページからWeb申請サービスにアクセスする
- 必要事項(氏名・卒業年度・学部・発行する証明書の種類・枚数)を入力する
- クレジットカード等でオンライン決済する
- 郵送または電子発行で書類を受け取る
電子証明書(PDF)に対応している場合は、最短で数日以内に受け取れることもあります。ただし、提出先が「原本」を求めているのか「電子データ」で可能なのかを事前に確認してから申請しましょう。
発行にかかる日数と費用の目安
国内大学の場合
国内の大学(学部・大学院)から卒業証明書を取得する場合の目安は以下の通りです。
- 窓口直接申請:即日〜3営業日
- 郵送申請:申請から受け取りまで7〜14営業日
- Web申請:3〜7営業日(電子発行の場合は1〜3営業日)
繁忙期(3〜4月の卒業・入学シーズン、9〜10月)は通常より1〜2週間程度余分にかかることがあります。
費用は1通あたり200〜500円が相場ですが、大学によって異なります。郵送申請の場合は返信用封筒の送料(140〜550円程度)と定額小為替の購入手数料(1通100円)が別途必要です。
海外大学・専門学校の場合
海外の大学から取得する場合は、1か月以上かかることも珍しくありません。また、海外では「アポスティーユ(外国公文書の認証)」が必要になるケースもあり、さらに時間がかかります。専門学校については学校ごとに対応が異なるため、直接問い合わせて確認することをおすすめします。
取得タイムラインの目安
内定通知から入社日まで(一般的に1〜2か月)を想定した取得タイムラインの例です。
| タイミング | 行動 |
|---|---|
| 内定通知受領(0日目) | 提出書類リストを確認し、卒業証明書が必要か把握する |
| 内定通知から3日以内 | 大学の発行方法・窓口時間・郵送手順を確認する |
| 内定通知から1週間以内 | 申請を完了させる(窓口・郵送・Web) |
| 提出期限の1週間前まで | 書類を受け取り、提出先に送付または持参する |
期限ギリギリに動くと、繁忙期や郵便の遅延でトラブルになる可能性があります。内定通知を受け取ったら3日以内に申請に動くことが理想的です。
提出を忘れた・間に合わないときの対処法
まずは採用担当者に連絡する
提出期限に間に合いそうにないとわかった時点で、採用担当者にすぐ連絡してください。黙って期限を過ぎてしまうより、早めに状況を説明して相談する方がトラブルを最小化できます。
連絡の際は以下を伝えましょう:
- 現在の取得状況(申請済み・未申請など)
- 受け取れる見込みの日程
- 提出できる最短の日付
多くの企業では、正直に連絡すれば期限を数日延長してもらえることがあります。
急ぎの場合は速達・窓口取得を活用する
時間がない場合は、以下の方法で取得を急ぎましょう。
- 窓口に直接出向く:即日または翌日に発行してもらえる場合が多い
- 郵送申請で速達を利用する:往復を速達にすることで1〜3日短縮できる
- Web申請で電子発行を選ぶ:電子データで可能な場合は最短1〜2日
窓口の開庁時間・臨時休業の有無を必ず事前に確認してから行動しましょう。
大学が廃校・合併している場合
卒業した大学が廃校になっている、または他大学と合併している場合は、後継機関または都道府県の教育委員会に問い合わせる必要があります。発行に数週間〜数か月かかることもあるため、状況を採用担当者に早めに説明し、対応を相談してください。
どうしても取得できない場合
廃校・記録の消失など特別な事情で卒業証明書が取得できない場合は、採用担当者に事情を説明し、代替書類(学位記のコピー、卒業アルバムなど)で対応できるか相談しましょう。企業によっては柔軟に対応してもらえる場合があります。
FAQ
Q. 転職のたびに卒業証明書を提出する必要がありますか?
A. 転職のたびに必要とは限りません。企業によって求める書類は異なり、卒業証明書の提出を求めない企業も多くあります。内定後の書類リストを確認して、必要な場合のみ取得しましょう。
Q. 卒業証明書に有効期限はありますか?
A. 卒業証明書の有効期限は一般的に発行から3か月以内とする企業が多いですが、企業により異なります。提出先から指定がある場合はそれに従い、指定がなければ発行から3か月以内を目安に取得・提出するのが安心です。
Q. 大学院修了の場合、学部の卒業証明書も必要ですか?
A. 最終学歴(大学院)の修了証明書のみ求めるケースが多いですが、学部の卒業証明書も求める企業もあります。どちらが必要かは採用担当者に確認してください。
Q. 卒業証明書をコピーして提出してよいですか?
A. コピーの可否は企業によって異なります。「原本を提出してください」と指示がある場合は必ず原本を用意してください。コピーの場合は「原本と相違ありません」という原本証明が必要になることもあります。
Q. 卒業証明書は英語で発行できますか?
A. 外資系企業への転職や海外の学校の証明書が必要な場合に英語版の証明書が求められることがあります。多くの大学では英語版の証明書も発行しており、申請時に日本語版か英語版かを選択できます。英語版の場合は日数が追加でかかることもあるため、早めに申請してください。
Q. 高校の卒業証明書が必要と言われましたが、高校がなくなっています。どうすればいいですか?
A. 高校が廃校になった場合、都道府県の教育委員会が証明書を発行しているケースがあります。まず都道府県の教育委員会に問い合わせ、対応方法を確認してください。
まとめ
- 転職で卒業証明書が必要になる主なケースは、入社手続き時の学歴確認、金融・医療・外資系企業のバックグラウンドチェックなど
- 学歴確認と卒業証明書は異なる概念。企業が求める書類を正確に把握することが大切
- 取得方法は「大学窓口・郵送・Web申請」の3種類。発行日数は窓口が最速(即日〜3日)、郵送は7〜14日
- 取得にかかる費用は1通200〜500円が目安。郵送の場合は往復送料・定額小為替の手数料も必要
- 内定通知を受け取ったら3日以内に申請を開始するのが理想的なタイムライン
- 間に合わないと分かったらすぐに採用担当者に連絡し、期限延長の可能性を確認する
- 廃校・合併などで取得できない場合は代替書類について採用担当者に相談する
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白川凌雅
新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。