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コラム

転職の職務経歴書の書き方完全ガイド|採用担当者に刺さる構成と例文

✍️ 白川凌雅

転職活動で最も差がつく書類が「職務経歴書」です。

履歴書は基本情報の羅列で差が出にくいですが、職務経歴書は書き方次第で同じ経験でも全く違う評価を受けます。「何をやってきたか」だけでなく「どんな成果を出してきたか」「何ができる人材か」が伝わって初めて、採用担当者が「会いたい」と思います。

この記事では、職務経歴書の基本構成・各項目の書き方・採用担当者に刺さるポイントまで解説します。


職務経歴書とは何か

職務経歴書は、これまでの職務経験・スキル・実績を自由形式でまとめた書類です。

書類 形式 役割
履歴書 規定の書式あり 個人情報・学歴・職歴の概要
職務経歴書 自由形式 職務内容・実績・スキルの詳細

転職では、職務経歴書が最も重要な書類です。採用担当者が「この人と話したい」と判断する最大の根拠になります。


職務経歴書の基本フォーマット

職務経歴書に決まった書式はありませんが、以下の構成が一般的です。

  1. 基本情報(氏名・日付)
  2. 職務要約(全体の要約を3〜5行)
  3. 職務経歴(各社の詳細:会社名・期間・業務内容・実績)
  4. 保有スキル・資格
  5. 自己PR

A4用紙1〜2枚が標準的な分量です。3枚以上は読まれにくくなります。


職務経歴書の書き方:各項目の解説

① 職務要約(サマリー)

職務経歴書の冒頭に置く「3〜5行の自己紹介」です。採用担当者がここを読んで「詳しく読む価値があるか」を判断するため、最も力を入れるべき部分です。

書き方のコツ

  • 経験年数・業種・職種を1文目に入れる
  • 得意なことや特徴を明確にする
  • 具体的な数字があれば入れる

例文

■職務要約 IT企業での営業職を8年間経験し、うち4年間は法人向けクラウドサービスの新規開拓を担当。 年間売上目標を3年連続達成し、最高記録は達成率140%(チームトップ)。 現在はエンタープライズ顧客のアカウント管理も兼任し、 継続率95%以上を維持しています。 提案力と関係構築を強みとしており、0→1の新規開拓が特に得意です。

② 職務経歴(各社の詳細)

職務経歴には2つの書き方があります。

年代式(時系列式):入社順に書く。転職回数が少ない場合や、キャリアが一貫している場合に適している。

キャリア式(逆時系列式):直近の職歴から逆順に書く。現在のスキルを強調したい場合に適している。転職ではこちらがよく使われる。

各社の記載内容

【〇〇株式会社】 在籍期間:2018年4月〜現在 事業内容:SaaS型クラウドサービスの開発・販売(従業員数:300名) 雇用形態:正社員

■業務内容 ・法人向けクラウドサービスの新規開拓(担当エリア:関東圏) ・既存顧客のアカウント管理・アップセル提案 ・1ヶ月の見込み顧客管理(CRM活用)

■実績 ・年間売上目標達成率:3年連続120〜140% ・担当顧客の継続率:95%(社内平均82%) ・新規獲得件数:月平均8件(社内最多水準)

ポイント:数字で実績を語る

「頑張った」「成果を出した」という抽象表現より、数字のある記述の方が圧倒的に採用担当者の記憶に残ります

抽象表現(NG) 数字表現(OK)
売上目標を達成した 売上目標を3年連続120%以上で達成
チームをまとめた 5名チームのリーダーとして全員のOJTを実施
コスト削減に取り組んだ 業務改善で月間コストを30万円削減

数字が出せない場合は「増加」「改善」「効率化」などの変化を示す動詞を使うだけでも印象が変わります。

③ 保有スキル・資格

職種に関連するスキル・言語・ツール・資格をまとめます。

■保有スキル・資格 ・業務ツール:Salesforce、HubSpot、Google Analytics ・語学:TOEIC 820点(2023年取得) ・資格:日商簿記2級(2019年取得) ・その他:Microsoft Office全般(Excel・PowerPoint)

職種に関係ないスキルは省略してOKです。

④ 自己PR

職務経歴書の最後に置く自己PRは、「自分がその会社に入ったらどういう貢献ができるか」を書く欄です。

NGパターン

  • 「私は責任感があります」「コミュニケーション能力があります」といった、誰でも書けそうな抽象表現

OKパターン

  • 具体的なエピソード+どんな強みが活かせるか

例文

■自己PR 私の強みは、「顧客の課題を整理して最適解を提案する力」です。

前職では、初回商談で必ずヒアリングシートを使って顧客の現状課題を可視化し、 競合製品との比較を含めた提案資料を作成することを徹底していました。 その結果、平均のクロージング期間を業界水準の3ヶ月から1ヶ月半に短縮することができ、 新規獲得件数もチームトップを2年間維持できました。

貴社では、この提案力を活かして新規開拓とともに既存顧客の深掘りにも 貢献したいと考えております。


転職回数が多い場合の職務経歴書の書き方

転職回数が多い場合、職務経歴書が長くなりがちです。以下のポイントを意識しましょう。

① 在籍期間が短い会社はシンプルに書く

在籍が1年未満の場合、詳細に書くとかえって「定着しないのでは?」という印象を与えることがあります。業務内容を1〜2行にとどめ、短期退職の理由がある場合は職務要約や自己PRに1行添えるか、面接で説明する準備をしておきましょう。

② キャリアの一貫性を強調する

転職を繰り返している場合でも、職種・業種に共通点があれば「〇〇の専門家として経験を積んできた」という見せ方ができます。

③ 直近の実績を最も詳しく書く

採用担当者が最も気にするのは「今何ができるか」です。直近の会社での実績を最も詳しく書き、古い職歴はコンパクトにまとめましょう。

転職回数が多い場合の詳しい書き方は「転職回数が多い人の職務経歴書の書き方」をご参照ください。


職務経歴書を書く前の準備:棚卸しリストの作り方

職務経歴書を書く前に、過去の経験を「棚卸し」することが重要です。以下の質問に答えながら書き出してみましょう。

質問 書き出す内容
どんな会社に勤めていたか 会社名・事業内容・規模
どんな仕事をしていたか 業務内容・担当範囲
何を成し遂げたか 実績・数字・改善した点
どんなスキル・ツールを使ったか IT・語学・専門知識など
なぜ転職を考えたか 退職理由(面接準備にも使える)

この棚卸しをせずに書き始めると、記載漏れや曖昧な表現が増えます。書く前の30分が、書く2時間を節約します


職務経歴書のよくある失敗パターン

① 業務内容の羅列で終わっている

「〇〇を担当しました」「〇〇を行いました」という列挙だけでは、採用担当者は「それで、何ができる人なの?」となります。業務内容+実績・成果をセットで書きましょう。

② 字が多すぎて読む気が失せる

文章がびっしりで余白が少ない職務経歴書は読まれにくいです。箇条書きを活用・余白を確保・見出しをつけるだけで読みやすさが格段に上がります。

③ 職種に関係ない情報を詰め込む

応募職種に関係ない趣味・特技・資格を詰め込むのは逆効果です。「採用担当者が読んで役に立つか」を基準に取捨選択しましょう。


転職エージェントに添削してもらうのも有効

職務経歴書は「正解」がわかりにくい書類です。転職エージェントに添削を依頼することで、業界・職種別のベストな書き方のアドバイスがもらえます。多くのエージェントは無料で添削サービスを提供しています。

エージェントの使い方については「転職エージェントとは?仕組みとメリット・デメリット」をご覧ください。


まとめ

転職の職務経歴書で押さえるべきポイント:

  1. 職務要約:冒頭に3〜5行で経験・強みを凝縮
  2. 職務経歴:数字を使った実績を入れる
  3. スキル:応募職種に関連するものだけ
  4. 自己PR:エピソード+貢献できることを書く
  5. 分量:A4で1〜2枚が最適

書類を書く前に経験の棚卸しをしっかり行い、「この人と話したい」と思わせる職務経歴書を目指しましょう。


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白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。