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コラム

転職回数が多い人の職務経歴書の書き方|マイナス印象を消す方法

✍️ 白川凌雅

「転職回数が多いと、職務経歴書は不利になる」——そう感じて書類を出すのを躊躇している方は多いのではないでしょうか。

結論:転職回数の多さは「書き方次第」で、強みに変えることができます。採用担当者が懸念するのは「回数」そのものより、「なぜ転職を繰り返したのか分からない」という不透明さです。

この記事では、転職回数が多い人が職務経歴書でやるべき構成の工夫と、採用担当者の懸念を先手で潰すための書き方を解説します。

  • 「編年体式」より「キャリア式(スキル別)」が有効な理由
  • ポジティブな転職理由の変換パターンと例文
  • 短期離職・空白期間の「正直な開示」が逆に信頼を生む理由

なぜ転職回数が多いと不利になるのか?採用担当者の本音

採用担当者が転職回数を見るとき、最も心配しているのは以下の2点です。

  1. また辞めるのでは?(定着性の懸念): 採用・教育コストをかけても、すぐに離職されると会社の損失になります。
  2. 何か問題があるのでは?(適応性の懸念): 職場ごとに問題を起こして転職しているのではないかという疑念。

この2つの懸念を払拭できれば、転職回数は「多様な経験値」として評価されます。


職務経歴書の「書式」を変える:編年体からキャリア式へ

結論:転職回数が多い場合、時系列で職歴を並べる「編年体式」ではなく、スキルや業務内容でまとめる「キャリア式(スキル別)」が有効です。

形式 特徴 転職回数が多い場合
編年体式 入社〜退社を時系列で並べる 転職回数が強調されてしまう
キャリア式 スキル・業務カテゴリ別に経験をまとめる 蓄積されたスキルを前面に出せる
逆編年体式 直近の職歴から遡って並べる 最近の成長が伝わりやすい

キャリア式の構成例:

【職務要約】
営業・マーケティング・プロジェクト管理の3分野に渡るキャリア(計12年)

【スキルカテゴリ別経験】

■ 法人営業(通算7年)
・〇〇社にて:新規法人顧客120社開拓、売上前年比140%達成
・〇〇社にて:SaaS製品の営業設計、月次MRR2倍化を達成

■ マーケティング(通算3年)
・〇〇社にて:デジタル広告のROI改善(CPA30%削減)

ポジティブな転職理由への変換パターン

職務経歴書に転職理由を書く欄がある場合、ネガティブな理由をそのまま書くのは避けます。

ネガティブな本音 ポジティブな変換表現
人間関係が嫌だった 「より自律的に動ける環境でスキルを磨くため」
給料が低かった 「市場価値に見合った評価がされる環境への移行」
会社が倒産・縮小 「経営環境の変化による事業縮小のため」(事実として記載)
なんとなく飽きた 記載せず、次の転職の目的を前面に

変換のポイントは「前の職場への批判」ではなく「自分のキャリア目的の追求」を理由とすることです。


短期離職・空白期間の「正直な説明」が信頼を生む

結論:短期離職や空白期間は隠さないことが重要です。経歴の省略は経歴詐称とみなされるリスクがあり、発覚した場合は内定取り消しや懲戒解雇の可能性があります。

代わりに「何があり、そこから何を学んだか」を簡潔に書きます。

短期離職の書き方例(1年未満): 「入社後、業務内容が採用時の説明と大きく異なることが判明。将来的なキャリアへの影響を慎重に検討した結果、〇ヶ月で退社を決断。その後、自分のキャリア軸を明確にするための自己分析と市場調査に〇ヶ月を費やした」

空白期間の書き方例(3ヶ月以上): 「業界の変化に対応するため、〇〇の資格取得(合格年月)と、〇〇分野の独学に専念。現在は即戦力として応募できる状態です」

重要なのは、採用担当者が「この空白に意味がある」と感じられる説明があることです。


採用担当者の懸念を「先手で潰す」一文

職務要約の末尾、または自己PRに以下のような一文を入れることで、転職回数への懸念を予防できます。

「様々な業界・職種を経験することで、〇〇という一貫したスキル軸を確立しました。今後は御社に長期的に貢献し、キャリアを深めることを希望しています」

この一文が、「また辞めるのでは?」という採用担当者の心理的な懸念を和らげます。


よくある疑問に一言で答えます

Q. 転職回数は何回から「多い」と判断されるか? 業界にもよりますが、30代前半で5回以上、30代後半で4回以上が説明が必要になるボーダーラインの目安です。

Q. 短期間在籍した会社(3〜6ヶ月)は省略してよいか? 省略は経歴詐称のリスクがあるため推奨しません。ただし、試用期間中の契約(パート・アルバイト)との区別が可能な場合は整理の余地があります。

Q. 転職エージェントに添削してもらうべきか? 転職回数が多い場合は特に有効です。エージェントは「採用担当者の目線」でのアドバイスが可能なため、盲点の発見に役立ちます。


まとめ

  • 採用担当者が懸念しているのは「転職回数の多さ」ではなく「不透明さと定着性への不安」。
  • 「キャリア式(スキル別)」の構成を採用することで、転職回数が強調されにくくなる。
  • 転職理由はネガティブな表現から「キャリア目的の追求」へポジティブに変換する。
  • 短期離職・空白期間は隠さず、「その期間から何を学んだか」を添えることで信頼感が増す。
  • 職務要約末尾に「長期貢献の意思表明」を一文入れることで、再離職リスクへの懸念を予防できる。

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白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。