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コラム

20代で転職を繰り返すのは末路が怖い?何回までなら大丈夫か正直に答えます

✍️ 白川凌雅

「もう3社目なのに、また転職したいと思ってしまっている。このまま繰り返していたら末路が怖い……」

こうした不安を抱える20代は少なくありません。転職回数が増えるほど「自分はダメな人間なのか」「次の転職では不利になるのか」という恐怖が積み重なっていきます。

でも、「転職を繰り返す=末路が怖い」という図式は、本当に正しいのでしょうか。採用担当者の本音を聞くと、実は転職回数そのものよりも、はるかに重要視していることがあります。それは「転職理由の一貫性」です。

この記事では、以下のことをお伝えします。

  • 「20代の転職繰り返し=末路が怖い」は本当かどうか
  • 採用担当者が転職回数について本音で思っていること
  • 20代における転職回数の「許容ライン」の具体的な目安
  • 転職回数が多い20代が面接を突破するための伝え方
  • 転職の繰り返しを「強み」に変えられるケースとそうでないケース

「20代で転職を繰り返す=末路が怖い」は本当か

「末路が怖い」という言葉の正体

「転職を繰り返すと末路が怖い」という言葉は、インターネット上でよく見られます。しかし、この「末路が怖い」というイメージは、どこから来ているのでしょうか。

その正体は、主に2つです。ひとつは「どこにも採用されなくなる」という採用市場からの排除への恐怖。もうひとつは「スキルが身につかないまま年齢だけ重ねてしまう」というキャリアの行き詰まりへの恐怖です。

確かに、転職を繰り返すことにはリスクがあります。しかし、そのリスクが現実になるかどうかは、転職の「回数」よりも転職の「中身」によって決まります。転職を繰り返しながらも着実にキャリアを積んでいる人は、20代にも多く存在します。

転職回数より重要なのは「ストーリー」

採用担当者に「転職回数が多い候補者をどう見るか」と聞くと、多くの人が「回数より理由を見る」と答えます。

同じ「3社経験・27歳」でも、「なんとなく嫌になって辞めてきた」人と「明確な理由があって転職し、毎回スキルアップを目指してきた」人では、評価がまったく変わります。転職を繰り返してきた「ストーリー」に一貫性があるかどうか。これが採用判断の分かれ目です。

20代の転職は「実験と修正」と捉える視点

別の視点から見ると、20代の転職繰り返しは「自分に合うキャリアを探す実験と修正のプロセス」とも言えます。

30代・40代になってから「本当にやりたいことがわからない」と悩んでいる人は多くいます。20代のうちに複数の職場・職種・業界を経験することで、自分の価値観や強みが明確になるというポジティブな側面もあります。重要なのは、その経験から何を学び、次にどう活かすかです。


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採用担当が転職回数を見るときの正直なホンネ

採用担当者が転職回数を気にする理由

採用担当者が転職回数を気にする理由は主に3つあります。

定着性への懸念:転職を繰り返している人は「また短期で辞めるのではないか」と思われます。採用・育成にはコストがかかるため、企業側は長く活躍してくれる人材を求めています。

判断力への疑問:「なぜ入社前に気づかなかったのか」という点も評価ポイントです。転職を繰り返すということは、会社選びの段階での判断に問題があったのではないかと見られることがあります。

ストレス耐性への不安:「困難な状況になったらすぐ辞めるのでは」という懸念も持たれます。特に離職理由が「職場の雰囲気が合わなかった」「残業が多かった」などの場合は、この印象が強まります。

「転職回数より中身」という採用側の本音

一方で、転職回数が多くても高評価になるケースも実際には多くあります。

採用担当者の本音を集めると、「回数が多くても、毎回スキルアップを目的とした転職であれば全く問題ない」「業界の性質上、転職が当たり前の職種もある(IT・クリエイティブ・営業など)」「理由をきちんと説明できる人は、むしろ自己分析ができている人だと好印象」という声が多く聞かれます。

つまり、面接の場で「なぜ転職を繰り返してきたか」を論理的かつ前向きに説明できれば、転職回数はさほど大きなマイナスにはなりません。

書類選考と面接では見方が違う

注意が必要なのは、書類選考と面接では転職回数の評価軸が異なるという点です。

書類選考では、担当者が多数の応募書類をスクリーニングするため、転職回数が多いと弾かれやすい傾向があります。特に大企業や応募数が多い求人では、書類段階で転職回数によるフィルタリングが行われることがあります。

一方、面接まで進めば、転職理由を丁寧に説明する機会が与えられます。書類段階でのハードルを超えた先では、転職回数よりも人間性・熱意・論理性が評価されます。そのため、転職エージェントを通じて応募することで書類選考での不利をカバーしつつ、面接でしっかり説明するという戦略が有効です。


20代の転職回数の「許容ライン」と判断基準

年齢別・回数別の目安

「何回まで大丈夫か」という疑問に、正直に数字で答えます。

22〜24歳(社会人2〜3年目):2社まで(1回の転職)であれば、ほぼ問題なし。3社目(2回の転職)でも、理由がしっかりしていれば多くの企業で問題にならない。

25〜27歳:3社目(2回の転職)は許容範囲内。4社目(3回の転職)から「多い」と見られ始めるが、理由の一貫性があればカバー可能。

28〜29歳:4社目(3回の転職)で「やや多い」という印象になるケースが増える。5社目以上になると書類選考での通過率が下がる傾向がある。面接での説明力が特に重要。

ただし、これはあくまでも目安であり、業種・職種や企業のカルチャーによって大きく異なります。

在職期間の短さが問題になるケース

転職回数と同様に気にされるのが、各社での在職期間です。

1年未満での退職が2回以上続いている場合、転職回数以上に「定着しない人」という印象が強まります。特に、3ヶ月・6ヶ月という短期間での退職が続いている場合は、採用側が「うちも同じように短期で辞めるのでは」という懸念を強く持ちます。

もし短期退職が続いている場合は、転職エージェントに相談し「どこまで正直に伝えるべきか」「どう説明すれば印象が良くなるか」のアドバイスをもらうことが特に重要です。

転職回数が多くても通りやすい業種・職種

業種・職種によって、転職回数の評価は大きく異なります。

比較的許容されやすい:IT・Web業界(エンジニア、デザイナー、Webディレクター)、営業職(特に外資系・ベンチャー)、クリエイティブ職、人材業界、スタートアップ・ベンチャー企業。これらの業種・職種は転職が文化として根付いているため、転職回数への寛容度が高い傾向があります。

厳しめに見られやすい:大手メーカー、金融機関、公務員関連、伝統的な日系大企業。これらは長期雇用を前提とした文化が残っており、転職回数への目が厳しいケースがあります。


転職を繰り返してきた20代が面接で刺さる伝え方

基本の型:「理由→学び→次への活かし方」

転職回数が多い20代が面接で転職歴を説明する際の基本の型はこれです。

「各社での転職理由」→「その経験から得た学び・気づき」→「それを次の職場でどう活かすか」

この流れで語ることで、転職を繰り返してきたことが「成長のプロセス」として伝わります。大切なのは、「前の会社を辞めた理由」だけで終わらせないこと。その先の「だから何を学んだか」「だからあなたの会社を選んだのか」まで語ることが必須です。

NG:前職の批判・ネガティブな理由の羅列

絶対にやってはいけないのは、各社の批判や退職理由のネガティブな羅列です。

「上司がパワハラだった」「職場の雰囲気が悪かった」「残業が多すぎた」——これらの理由が事実だとしても、面接でそのまま語ることは避けましょう。採用担当者は「この人もうちに入社後、同じようなことを言うのでは」と受け取ります。

退職理由にネガティブな要素がある場合は、「その環境を通じて、自分がどんな職場・仕事を求めているか明確になった」というポジティブな転換をして語るのが基本です。

転職理由に「一貫したテーマ」を作る

複数回の転職理由がバラバラに見える場合でも、共通するテーマを見つけて「一本の軸」として語ることができます。

たとえば「1社目は営業で顧客対応を学び、2社目はマーケティングで数字の動かし方を学んだ。この2つを統合して、事業全体を動かせるポジションに就きたいと思い御社を志望した」というような形です。転職を繰り返してきた経歴を、「点と点を結んだストーリー」として語ることで、評価が大きく変わります。


繰り返しを「強み」に変えられるケースとそうでないケース

強みに変えられるケース

転職の繰り返しが「強み」として評価されるのは、主に以下のケースです。

複数の業界・職種の知識が活かせる職種に転職する場合:コンサルタント、事業企画、マーケター、HR(人事)など、幅広い視点が求められる職種では、多様な職場経験は強みになります。

スキルアップを目的とした転職が続いている場合:「◯◯を学ぶために転職し、その後△△を深めるために転職した」という一貫したスキル構築の流れがある場合、キャリアの目的意識が評価されます。

スタートアップ・ベンチャーへの転職:多くのベンチャー企業は、大企業の安定を捨てて転職を繰り返してきた人を「チャレンジ精神がある人」として高く評価する傾向があります。

強みに変えにくいケース

逆に、転職の繰り返しが強みになりにくいケースもあります。

全ての転職理由が「合わなかった」「嫌になった」の場合:一貫したテーマが見えず、逃げの転職が続いているように見えます。

在職期間がすべて1年未満の場合:どこに行っても続かない人という印象が拭えません。

転職のたびに職種が全く変わっている場合:積み上げがなく、キャリアの方向性が見えないと評価されやすいです。

これらに当てはまる場合は、次の転職でどこかに腰を落ち着けて2〜3年経験を積むことが、キャリア回復の近道です。


FAQ

Q. 20代で転職3回は多いですか?

A. 29歳で転職3回(4社目)は「やや多い」と見られることがありますが、致命的なわけではありません。各社での在職期間が1年以上あり、転職理由に一貫性があれば十分説明できます。25歳で転職3回の場合は、在職期間の短さの方が問題になるケースが多いです。エージェントに相談し、どう伝えるかを一緒に考えてもらうことをおすすめします。

Q. 転職回数が多いと書類選考で落ちますか?

A. 企業によっては、書類選考の段階で転職回数が多い候補者を落とす場合があります。これを回避するために有効なのが転職エージェントの活用です。エージェントを通じた応募は、担当者が事前に人物像を企業に伝えてくれるため、転職回数のマイナスを軽減できることがあります。

Q. 転職を繰り返している理由が「人間関係」ばかりです。どう伝えればいいですか?

A. 面接で「人間関係が理由」とそのまま言うのは避けましょう。代わりに「どんな環境であれば自分が最大限に力を発揮できるかを探してきた」という前向きな表現に転換し、「今回の転職でその方向性が明確になった」という形で話すと印象が変わります。また、そもそも「職場の人間関係」が毎回問題になる場合、職場選びの基準や自身のコミュニケーションパターンを振り返ることも大切です。

Q. 転職を繰り返すと年収は下がりますか?

A. 毎回スキルアップ・キャリアアップ目的の転職であれば、年収は上がるケースが多いです。一方、職種が定まらず繰り返している場合は、昇給タイミングを逃し続けるため年収が上がりにくくなる傾向があります。転職のたびに「この転職で何を得るのか」を明確にしておくことが重要です。

Q. 転職繰り返しを「末路」にしないためには何が大切ですか?

A. 最も大切なのは「次の転職で何を得るか・どこに向かうか」を明確にすることです。なんとなく現状から逃げるだけの転職を繰り返すと、どこに行っても不満が生まれ、スキルも積み上がりません。転職を決める前に「この転職後3年で、自分はどんな人材になっているか」をイメージできるかどうかをチェックしましょう。


まとめ

  • 「転職を繰り返す=末路が怖い」は必ずしも正しくない。回数より「理由の一貫性」が重要
  • 採用担当者は転職回数そのものより「定着するか」「論理的に説明できるか」を見ている
  • 20代の転職回数の目安:25〜27歳で3社目(2回)は許容内。4社目以降は説明力が必要
  • 業種・職種によって転職回数への寛容度は大きく異なる。IT・ベンチャーは特に許容高め
  • 面接では「理由→学び→次への活かし方」の型で語ることが転職回数カバーのカギ
  • 強みに変えるには転職に「一貫したテーマ」があること。逃げの転職の繰り返しは避ける

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この記事の監修・執筆

白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。

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