育休中の転職は可能?育児休業給付金への影響と注意点を解説
「育休中に転職を考えているが、給付金はどうなる?」「育休中に転職活動をして、復職せずに辞めてもいい?」——育休中の転職に関する疑問を持つ方は多いです。
結論から言えば、育休中の転職は法律上禁止されているわけではありません。しかし、育児休業給付金や保育園の継続など、いくつかの重要な注意点があります。
この記事では、育休中に転職を検討している方が知っておくべき情報を詳しく解説します。
この記事でわかること:
- 育休中の転職は法律上どう扱われるか
- 育児休業給付金への影響
- 育休後に元の会社に戻らず退職する場合の対応
- 育休中に転職活動を進める方法
- 保育園の継続への影響
育休中の転職は法律上問題ない?
法律上は転職可能
育児休業(育休)中に転職活動をし、別の会社に就職することは法律上禁止されていません。育休は「現在の会社での育児のための休業」であり、転職活動自体を禁じる法律はありません。
しかし、育休中の行動が「育児休業給付金」「保育園の継続」「元の会社との関係」などに影響を与える可能性があります。
育休中に転職が多い状況
育休中に転職を検討するのは、以下のようなケースが多いです。
- 育休中に職場環境がパワハラ・マタハラに変わっていたことを知った
- 復職後のポジション・働き方に大きな変化が生じた(降格・部署異動など)
- 育休を機に自分のキャリアを見直し、新しい方向を模索したくなった
- 夫の転勤などで引越しが必要になり、現職への復帰が困難になった
育児休業給付金への影響
育児休業給付金の受給条件
育児休業給付金(育休手当)は、雇用保険から給付される手当です。受給条件は以下の通りです。
- 雇用保険に加入していること
- 育休を取得していること(現在の会社で)
- 育休前2年間に12ヶ月以上の被保険者期間があること
育休手当の給付は「現在の会社での育児休業期間中」に行われます。
育休中に転職した場合の給付金
育休中に転職先への就職が決まり、育休前の会社を退職した場合、その時点で育休は終了します。育休が終了すれば、それ以降の育休手当の給付も止まります。
つまり、育休中の転職・退職は「育休手当を失う」リスクがあります。
タイミングの考え方:
- 育休手当の給付期間(最長1〜2年)が終了してから転職すると、給付を最大限受けられる
- 転職先の入社日と現職の退職日を調整することで、給付金を多く受け取れる場合もある
育休手当を受け取りながら転職活動をするのは問題ない?
育休手当を受け取りながら「転職活動」をすること自体は問題ありません。活動(求人リサーチ・書類作成・面接)は許容されています。ただし、転職先に就業(稼働)してしまうと育休の要件を失う場合があるため注意が必要です。
育休後に復職せずに退職する場合
育休後に退職することは可能
育休を取得してから復職せずに退職することは法律上可能です。育休は「復帰を前提とした制度」ではありますが、退職を強制する法律はありません。
ただし、会社の就業規則によっては、一定のルールや手続きが定められている場合があります。退職する際は就業規則を確認しましょう。
退職前に確認すること
- 育休手当の返還義務はない:退職しても、すでに受給した育休手当を返還する義務は基本的にありません
- 退職金への影響:退職金規定がある場合、育休中退職が影響するケースがあります
- 競業避止義務:転職先が競合他社の場合、就業規則の競業避止義務条項を確認しましょう
育休中に転職活動を進める方法
育休中の転職活動は子育てとの両立が課題
育休中は子育てに専念する時間であり、転職活動に使える時間は限られます。以下の工夫で効率的に進めましょう。
オンライン面接を活用する 多くの企業で1次面接はオンラインで実施しています。子どもが昼寝している時間帯などを活用して面接を受けることができます。
転職エージェントに対応を任せる 転職エージェントは書類選考・面接調整・年収交渉などを代行してくれます。育休中の忙しい時間帯でも、エージェントが動いてくれるため効率的に活動できます。
入社希望時期を明確にする 転職活動を進める際に「育休終了予定の〇月以降に入社希望」と明確に伝えることで、求人企業との調整がスムーズになります。
育休中の職場ネットワークも活用する
育休中でも、元同僚・業界の知人からの情報は有益です。リファラル(紹介採用)で転職するケースもあるため、ネットワークを大切にしておきましょう。
保育園への影響
育休中の転職・退職は保育園の継続にも影響する場合があります。詳しくは転職と保育園を両立するには?をご参照ください。
基本的な流れとしては、転職先が決まれば新しい就労証明書を自治体に提出することで保育継続できます。転職活動中(退職後の求職期間)も、多くの自治体では3ヶ月程度の継続利用が認められています。
育休中の転職に関するよくある疑問【FAQ】
育休中に内定をもらった場合、いつ退職すべきか?
内定が出た時点で、育休手当の受給状況・転職先の入社希望日・現職への退職申し出のタイミングを総合的に判断して決めましょう。一般的には、育休手当の給付が終わる直前〜終了後に退職・転職するのが経済的に有利です。
育休中の転職が元の会社にバレる?
育休中の転職活動そのものが元の会社にバレることは基本的にありません。ただし、退職・転職先への入社が決まった時点では、元の会社への退職連絡が必要です。育休中に在籍したまま転職先に就業することはできません。
育休中に転職して保育園には入れる?
転職先への就職が決まれば「就労」を理由に保育認定が継続できます。ただし、退職から転職先への就業開始まで空白期間がある場合は、「求職活動中」として一時的な継続申請が必要です。
まとめ
- 育休中の転職活動は法律上問題ない。ただし育休手当や保育園への影響を考慮する必要がある
- 転職先への就業が始まると育休が終了し、それ以降の育休手当は給付されなくなる
- 育休後に復職せずに退職することは可能。すでに受給した育休手当の返還義務は原則ない
- 育休中の転職活動は、オンライン面接・エージェント活用・子どもの昼寝時間の活用で効率化できる
- 保育園の継続については事前に自治体窓口に確認しておくことが重要
育休中の転職は、慎重に手順を踏めば問題なく進めることができます。まずは育休手当の状況と転職の目的を整理し、計画的に動きましょう。
育休中の転職相談も歓迎しています
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白川凌雅
新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。