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コラム

転職の「内定」とは?承諾前に確認すべきこととよくある疑問を解説

✍️ 白川凌雅

「内定をもらいました!でも承諾していいか不安で…」「内定通知と労働条件通知書、どちらが正式なの?」という疑問は転職経験者からよく聞かれます。

新卒採用とは異なり、転職では入社時期・給与・勤務地などの条件が個別に交渉されるため、内定の扱いが複雑になりやすいです。承諾する前に確認すべきことを整理します。


「内定」の法的な意味

内定とは、企業が特定の求職者に対して採用の意思を示した状態です。法律的には「始期付解約権留保付労働契約」と定義され、入社日を始期として労働契約が成立しています。

つまり、内定の時点で労働契約は成立していると考えられます。そのため:

  • 企業側が正当な理由なく内定を取り消すと「内定取り消し」となり、損害賠償リスクがある
  • 求職者も内定承諾後に辞退する場合は、誠意ある対応が必要

ただし、転職では新卒と異なり「内定後も他社選考を続ける」ケースが一般的なため、内定承諾のタイミングが重要になります。


内定通知と労働条件通知書の違い

内定をもらった際に届く書類には種類があります。

書類 内容 法的義務
内定通知書 採用を通知する書類。採用日・入社予定日などを記載 法的義務なし(慣行)
労働条件通知書 給与・勤務地・勤務時間・休日などを明示する書類 法的義務あり
雇用契約書 双方が署名・押印する労働契約の書類 義務ではないが発行が望ましい

重要なのは「労働条件通知書」の内容です。 内定通知書だけでは詳細な労働条件が分からないため、必ず労働条件通知書または雇用契約書を確認してから承諾するようにしましょう。


内定承諾前に確認すべき7項目

①給与・賞与の詳細

  • 月給(固定残業代の有無・含まれる時間数)
  • 賞与の有無・支給月・過去の実績
  • 昇給のルール・タイミング

求人票に「月給〇〇万円〜」と書いてあっても、固定残業代が含まれている場合は実質の時給が下がります。残業代を含まない「基本給」ベースで比較することが重要です。

②勤務地・転勤の可能性

内定時の配属先だけでなく、将来的な転勤の可能性・転勤の頻度・エリア範囲を確認します。「全国転勤あり」と書いてあっても実態は様々なので、面接時または内定後に確認しましょう。

③勤務時間・残業の実態

求人票の所定労働時間と、実際の残業時間の差を確認します。「残業ほぼなし」と言いながら月40時間以上という職場も存在します。可能であれば面接官や担当者に「平均残業時間」を具体的に確認しましょう。

④試用期間の条件

試用期間中は給与が下がる場合があります。また、試用期間中の解雇は比較的容易とされるため、期間・条件を事前に把握しておきましょう。

⑤入社日の交渉余地

現職の退職交渉に時間がかかる場合、入社日の調整が必要です。一般的に入社日は1〜2ヶ月程度の猶予があります。入社日の交渉については転職 何ヶ月待ってもらえるも参考にしてください。

⑥福利厚生の詳細

  • 社会保険の加入状況
  • 通勤交通費の支給額(上限があるか)
  • 住宅手当・家族手当の有無と条件
  • 有給休暇の日数・取得しやすい環境か

⑦内定保留期間

複数社の選考が同時進行している場合、内定承諾を待ってもらえる期間を確認します。一般的には1〜2週間が目安です。内定を待ってもらう方法も参考にしてください。


内定承諾後に辞退はできる?

内定承諾後でも、法律的には入社2週間前までであれば辞退できます(民法627条)。ただし、企業側はすでに採用活動を終了しており、損害を被ることもあるため、辞退する場合は誠意ある対応が求められます。

辞退する場合の注意点:

  • できるだけ早く連絡する
  • 電話で直接連絡し、メールで補足する
  • 理由を正直に(ただし詳細すぎる説明は不要)
  • 謝罪と感謝を伝える

内定辞退のメールの書き方は転職 内定辞退メールで詳しく解説しています。


内定取り消しが起きるケースと対処法

企業側から内定を取り消されることも稀にあります。主なケースと対処法を整理します。

取り消し理由 正当性 対処法
経歴詐称が発覚 正当
健康上の問題で業務不能 正当な場合も 医師の意見書を取得して交渉
会社の経営悪化 条件付きで正当 補償交渉・弁護士相談
採用担当者の気まぐれ 不当 損害賠償請求の可能性あり

正当な理由のない内定取り消しは違法となる可能性があります。内定取り消しに遭った場合は、労働基準監督署への相談や弁護士への相談を検討しましょう。


まとめ

転職での内定承諾は、新卒と異なり条件交渉の余地が大きい場面です。内定をもらった後は焦らず、以下の順番で対応しましょう。

  1. 労働条件通知書を受け取り、7項目を確認する
  2. 疑問点は企業担当者またはエージェントに確認する
  3. 複数内定がある場合は比較検討する(保留期間内)
  4. 承諾する場合は書面(メール)で意思表示する
  5. 現職への退職届・退職日の交渉を開始する

転職成功に向けた選考全体の流れは転職活動の進め方も参考にしてください。


この記事の監修:株式会社ミカミ 採用支援チーム

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白川凌雅

新卒でリンクアンドモチベーションに入社し、中堅・ベンチャーの組織人事コンサルに従事。 その後、KPMGコンサルティング、他Big4にて上場企業の役員報酬策定や人材開発、PMOをリードし、年間最優秀プロジェクト賞を受賞。

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